今年の読書(17)『ツィン・ソウル』佐藤青南(宝島社文庫)
Mar
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文庫本シリーズとしては、第1巻の 『サイレント・ヴォイス』 にはじまり、本書『ツィン・ソウル』で8巻目になります。
取り調べ中の被疑者の行動・しぐさで、相手の「嘘」を見抜く通称「エンマ様」こと「楯岡絵麻」を主人公に据え、難解な事件を解決してゆくさまが、心理学用語をちりばめながら展開されていきます。
脇を固める「西野圭介」や「綿貫慎吾」や「筒井」ら刑事たちも個性的で、犯人を追及してゆく刑事物とは違う路線のシリーズとして楽しめます。
タイトルの「ツィン・ソウル」ですが、前世では一緒だった魂が、この物理次元に存在をする際、二つまたは複数に別れた存在のことだと言われていることを意味しますが、収録されている4話の短篇の最後の『きっと運命の人』を象徴しているようです。