20日、「スナックカー」の愛称で長年親しまれ、今年2月に特急としての定期運用が終了した近畿日本鉄道の特急車両「12200系」がラストランを迎えました。
大阪上本町駅(大阪市天王寺区)での出発式には多くのファンが集まり、デビューから約半世紀にわたって活躍した車両の最後の運行を見送りました。
「12200系」は、1970年(昭和45年)の大阪万博に向けた輸送力増強などを目的に、1969年(昭和44年)からの8年間で近鉄特急車両としては最多の168両が製造されました。オレンジと紺のツートンカラーが特徴で、主に大阪と名古屋、伊勢志摩を結ぶ主力車両として長年活躍してきた車両です。
リクライニングシートや電子レンジ、洋式トイレを備えるなど、快適さをアピールして競合する東海道新幹線に対抗。初期の車両には軽食を提供するスナックコーナーを設置したことから、「スナックカー」の愛称で親しまれました。
伊勢神宮(三重県伊勢市)を参拝する皇族も利用され、1975年(昭和50年)5月には来日した英エリザベス女王を「貴賓列車」として乗せています。
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