「1ドル=150円」
Oct
21
円相場が大きな節目となる、「1ドル=150円台」まで下落しています。バブル期の1990年8月以来、約32年ぶりの円安水準を更新していますが、年初は「1ドル=115円台」でしたので、10か月足らずで35円も円安が進んだことになります。
2008年のリーマンショックに始まる円高ドル安の流れに、東日本大震災とギリシア危機が追い打ちに成って、2011年10月31日には、「1ドル=75円54銭」という円高の記録がありました。
もっとも、政府・日銀が、「1ドル=145円」をつけた9月22日には24年ぶりの円買い・ドル売りの為替介入に踏み切りましたが、10月3日には「1ドル=145円」を再び突破。今月中旬からは、日を追うことに1円近いペースで急落しており、為替介入後わずか1か月足らずで5円以上も下落したことになります。
当然気になるのは、円安はどこまで進むのかということです。市場ではさらに円安が加速するとの見方もあり、次の大きな節目は、1990年4月につけた「1ドル=160円台」まで下落する可能性も排除できません。
来週から2023年3月期第2四半期の中間決算発表が本格化しますが、トヨタ自動車は、ドルに対して1円の円安で約450億円、ホンダや日産自動車も120億~130億円の営業利益を押し上げる要因となります。