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  • 今年の読書(23)『灰色の階段』堂場瞬一(文春文庫)

今年の読書(23)『灰色の階段』堂場瞬一(文春文庫)

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定年まであと10年、驚異の記憶力に優れ、行く先々で事件を呼ぶとも言われるベテラン刑事「岩倉剛」を主人公とする<堂場瞬一>の「ラストライン」シリーズですが、『悪の包囲』(ラストライン5)に次ぐ6冊目が本書『灰色の階段』(ラストライン0)で、2023年3月10日に文庫本として発売されています。

シリーズナンバーが「5」から「0」になり、第1作目の『ラストライン』に至る27歳からの「岩倉剛」の前日譚が短編として6篇〈手口・嘘・隠匿・想定外・庇護者・戻る男〉が収められています。

「岩倉剛」の警察官として初の事件から、結婚式前夜の殺人事件、追跡捜査係の立ち上げに参加、東日本大震災に見舞われた火災犯捜査係時代、そして恋人「赤沢実里」との出会いなど、「岩倉剛」の刑事人生を一歩一歩かけ上る過程が読み取れます。

特に『庇護者』では、堂場作品では他のシリーズの主人公が登場することが多々ありますが、『アナザーフェイス』シリーズの刑事総務課勤務のシングルファーザー「大友鉄」が「赤沢実里」の仲介者だったことがわかります。
#ブログ #文庫本 #読書

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