光合成を行わない植物【ムジナノショクダイ】
Mar
2
2日、自ら光合成を行わない植物「タヌキノショクダイ」の仲間の新種を発見したと、神戸大学大学院理学研究科の<末次健司>教授らの研究チームが発表しています。
種の上のカテゴリーとなる「属」としても新しいことが認められました。ほとんどが地中に埋まっているため、地下をすみかとする〈ムジナ(アナグマ)〉にちなんで【ムジナノショクダイ】と命名されています。論文は1日、日本植物学会誌(英語版)に掲載されました。
「タヌキノショクダイ」は、光合成をせずに土中の菌類から栄養を得て生きる植物で、ろうそく立てのような1センチ程度の花を咲かせるのが特徴です。世界で約100種の報告があり、海外では「妖精のランプ」とも呼ばれています。日本で知られている6種のうち1種は絶滅が宣言され、他の5種も絶滅危惧種に指定されるなど、希少な植物としても知られています。
今回発見されました新属新種は、植物愛好家が2022年6月に鹿児島県・大隅半島で発見しています。<末次教授>らが詳細に調べた結果、雄しべと雌しべの形状などにこれまでと異なる特徴があることが判明したといいいます。