15日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比135円09銭(0.35%)高の3万8491円15銭でした。
前日の米長期金利の低下と米ハイテク株高を支えに半導体関連の一角が上昇して相場を押し上げています。半面、決算発表を受けて急落する銘柄があったほか、日本時間の今夜に控える4月の米消費者物価指数(CPI)などの発表に対する様子見ムードも広がりやすく、日経平均は朝高後は上げ幅を縮小しています。
14日発表の4月の米卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回ったものの、3月分が下方修正されています。15日の4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を前に物価上振れへの過度な警戒感が高まるきっかけにはならず、米長期金利の低下とハイテク株の買いを誘いました。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は最高値を更新、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も(1.67%上昇)でした。これを受けて東京市場でも半導体関連株などが買われています。
その後は前引けにかけて上げ幅を縮め、大詰めを迎えている国内企業の決算では決算を受けて急落する銘柄も出ています。国内企業全体の業績が好調という見方から日本株の上値を追っていく展開にはなりませんでした。
また、日本時間の今夜には米国で4月の消費者物価指数と4月の小売売上高の発表を控えています。米金融政策の先行きを見極めるうえで重要な指標で、内容次第で円相場が大きく動く材料にもなり得るため発表を前に運用リスクは取りづらくなっているようです。
終値は、前日比29円67銭(0.08%)高の3万8385円73銭でした。