ファルコン昆虫記(1108)【クロテンカパアツバ】
Jun
11
写真では大きく見えますが、全長7ミリほどしかない、チョウ目(鱗翅目)ヤガ科の【クロテンカパアツバ】です。
昆虫の観察に興味がないと、枯れ葉のクズかなと見過ごしてしまいそうな小さな〈ガ〉です。
ヤガ上科は、チョウ目(鱗翅目)の中で最も種類が多い上科で全世界では7万種にも及び、日本では約1700種が知られています。枯れ葉や枯れ枝など擬態したものから色鮮やかな美麗種まで個性豊かで魅力的なグループです。
日本各地に分布しており、平地~山地に生息し個体数は少なく、成虫は夜間灯火に飛来します。
翅は明るい黄褐色で、前翅中央付近に大きめの黒褐色紋があります。各横線は不明瞭で後翅は前翅よりやや暗い色彩です。斑紋に若干の個体変異があるようです。
翅は明るい黄褐色で、前翅中央付近に大きめの黒褐色紋があります。各横線は不明瞭で後翅は前翅よりやや暗い色彩です。斑紋に若干の個体変異があるようです。
幼虫の植生は、バラ科リンゴ属の「ズミ」が知られていますが、上記撮影地に「ズミ」は生育しておらず、他の食草が存在する可能性があるようです。