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  • 今年の読書(52)『残照の頂 続・山女日記』湊かなえ(幻冬舎文庫)

今年の読書(52)『残照の頂 続・山女日記』湊かなえ(幻冬舎文庫)

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今年の読書(52)『残照の頂 ...
ミステリー作品主体の作家<湊かなえ>ですが、本書『残照の頂 続・山女日記』は、『山女日記』に続く、登山を主体とした4篇が収められ、2021年11月に刊行され、2024年8月10日に文庫本が発売されています。
 
それぞれに日々の悩みを抱えて山を訪れる女性たちが、それでも次の一歩を踏み出す姿を描いています。
 
巻頭の一篇『後立山連峰』で、大手食品メーカーに勤める42歳の「麻実子」は、仕事ひとすじに打ち込んできましたが、主人を亡くした営業先の65歳の喫茶店主の「綾子」に付き合い、20年ぶりにザックを背負います。その道中で偶然、写真家の夢をかなえたかつての登山仲間の「山根岳人」と再会します。
 
二編目『北アルプス表銀座』は、三角関係のもつれもあり、失踪した仲間「岩田勇太郎」を想いながらとともに登る「前田美咲」と「野上結衣」は、それぞれに特別な思いを胸に秘めて、再生の場所の〈山〉を目指します。
 
三篇目『立山・剱岳』は、娘の登山ガイドになるという夢を応援できない母親と、母を説得したい山岳部の女子大生が、ははをつれて〈山〉にのぼりますが、祖父に意外な過去と向き合うことになります。
 
そして四篇目『武奈ヶ岳・安達太良山』は、結婚した勝手の登山仲間「飯田(イ~ちゃん)」に対して、京都の伝統和菓子店を継いだ「桜井久美」が、コロナ禍を乗り越え、30年ぶりの登山報告を手紙にしたためて、自分の歩んできた道を振り返ります。
 
それぞれの登場人物たちは、日々の思いを噛み締めながら、一歩一歩、山に挑んでいきます。頂から見える景色は、過去の自分を肯定し、明日へつながる景色です。
#ブログ #文庫本 #登山 #読書

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