25日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇しました。12時時点は「1ドル=143円35〜37銭」と前日17時時点と比べて1円09銭の円高・ドル安でした。
24日の米経済指標の悪化を受けた米長期金利の低下で、日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが入りました。一方、実需の円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑えています。中国の金融緩和を背景に上海や香港などアジアの株高が続いているのも、低金利で低リスク通貨の円を売る動きを促し、円は上げ幅を縮めました。
24日発表の9月の米消費者信頼感指数が(98.7)と、前月改定値(105.6)から低下し、市場予想(104.0)も下回りました。下げ幅は2021年8月以来およそ3年ぶりの大きさで、雇用環境の悪化を懸念する見方が強まりました。
米連邦準備理事会(FRB)が連続して大幅な利下げに動くとの観測が再燃し、米長期金利が小幅ながらも低下。日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが先行すると、円は早朝に「1ドル=142円89銭」近辺まで買い進まれる場面も出ています。
10時前後の中値決済に向けては円の上値が重くなり、国内輸入企業などが円売り・ドル買いに傾いたとの指摘がされています。27日の自民党総裁選を控え、円買い・ドル売りを進めにくい雰囲気もありました。