フランス<バルニエ首相>辞任@内閣不信任決議案可決
Dec
5
5日、フランスの<ミシェル・バルニエ首相>(73)は国民議会(下院)での内閣不信任決議案可決を受け、<エマニュエル・マクロン大統領>(47)に辞表を提出し、受理されています。最優先課題に掲げた2025年予算の成立を実現できず、9月下旬の内閣発足から2カ月半で5日に総辞職しました。今夏の総選挙から続く政治の混迷は一段と深まりました。
不信任は1962年の<ポンピドゥー内閣>以来62年ぶりです。1958年に始まりました現行の第5共和制で<バルニエ内閣>の存続期間は最短とみられます。ドイツでも<ショルツ連立政権>が先月崩壊し、欧州連合(EU)をけん引する両国が危機にひんする異例の事態になっています。
<エマニュエル・マクロン大統領>は5日、国民向け演説で数日以内に新首相を任命すると強調。また、自身は2027年の任期満了までとどまると明言し、自身の退陣を重ねて否定しています。
内閣不信任を巡り、極右と極左が手を組み国を混乱に陥れたとして野党を痛烈に批判。混乱克服に向け、国民に結束を呼びかけました。
混迷する政治の立て直しを急ぐ構えですが、適任者が短期間で見つかるかどうかは不透明です。自身への退陣圧力も日増しに強まっているようです。
パリでは12月7日、2019年4月に火災に見舞われたノートルダム大聖堂の再開記念式典が開かれ、各国首脳や<トランプ次期米大統領>が出席。<エマニュエル・マクロン大統領>は国際社会に国の安定を示すため、それまでに新首相を任命したい考えとみられます。