『紅いコーリャン』@<チャン・イーモウ>監督
Dec
23
撮影監督出身の<チャン・イーモウ>の1987年製作の初監督作品で、デビュー作にしてベルリン国際映画祭の最高賞である金熊賞を受賞するという快挙を成し遂げた『紅いコーリャン』は、1989年1月27日に日本初公開されていますが、この度HDレストア版で2024年12月27日より「張芸諜 チャン・イーモウ 艶やかなる紅の世界」と題した特集上映にてリバイバル公開されます。
1920年代末の中国山東省の小さな村。貧しい農家の娘である「九児(チウアル)」は、困窮する家を救うため、半ば売られるような形で造り酒屋の主人のもとに嫁ぐことになります。嫁入りの途中、コーリャン(モロコシ)畑で強盗に襲われますが、それを助けたのが「余占鰲(ユイ・チャンアオ)」でした。
嫁入り後、「九児」はコーリャン畑で「余」と再会し、2人は結ばれます。やがて「九児」は、夫が行方不明となったことで未亡人となり、酒屋を自らの手で切り盛りすることになります。そして「余」と結婚し、子どもにも恵まれ、幸せな日々をおくりますが。
「九児」がまとう花嫁衣装や夕陽に照り返る大地、コーリャン酒など、「紅」を効果的に配した画面構成と映像で鮮烈な印象を残した作品です。
主演は、本作がデビュー作の<コン・リー>が「九児」演じ、「余占鰲」に<チアン・ウェン>ほかが出演しています。