最近、耳にする「ナッジ」を皆さんはどう感じますか?

我々は騙されている???
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に引き続き、今日も「ナッジ」の補足をします。

ナッジとは、大阪大学大学院経済学研究科の大竹文雄教授によると

「一人ひとりが自分自身で判断してどうするかを選択する自由も残しながら、人々を特定の方向に導く介入」

例えば、ある手術を行うかどうかについて、次の情報が与えられた時、あなたは手術をすることを選択しますか?

A「術後一ヶ月の生存率は90%です」


では、次の情報を与えられた時は、あなたの選択はどうだろうか?

B「術後一ヶ月後の死亡率は10%です」


ある研究によると、Aの場合なら約80%の人が手術をすると答えたが、Bの場合なら約50%の人しか手術すると答えなかった、とのこと。

よく文章を読めば、AもBも情報としては全く同じ内容です。しかし、損失を強調したBの表現の場合には、手術を選びたくないと考える人が増える、というのです。


政策担当者がナッジに注目するのは、金銭的インセンティブを使わず、そして税金も掛からず低コストであること。そして行政運営の手間も省けるということで導入がしやすい利点があるからである。

しかし反面、問題もあります。

それは、上記の手術に関わる情報で皆さんも気が付いたように

「何か騙されている」「政府に誘導されている」

と感じさせるからです。

ここで更に興味深いのは、誘導されていると感じる度合いは、国によって異なるということが調査で分かったようです。

これについて調査・分析したのがこの著書、「データで見る行動経済学」です。米国やヨーロッパ諸国の調査結果が披露されていますが、ここでは日本の状況だけ、ごく簡単に触れておきます。

大雑把に述べさせて頂くと、米国やヨーロッパ諸国に比べて、

日本は、ナッジへの支持率が低い。

一方、中国と韓国は総じて賛成率は高い、とのこと。

例えば、支持率の低いナッジの実例としては、

「健康に良い食品かどうかを赤・黄・青の交通信号形式で表示することを義務付ける」

という情報提供型ナッジがあります。日本以外の国では約80%の人がこのナッジに賛成するようですが、日本では55%しか支持しない、とのこと。

日本人がナッジを支持しない理由は、まだ完全には解明されてはいませんが、一つの理由として挙げられているのは、政府への信頼が低いから、とのこと。

さもありなん、という印象ですね!

今後も色々な形で、「ナッジ」を活用した各種政策が出される可能性があります。従って、少し注意深く見て行く必要がありそうです。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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最近、耳にする「ナッジ」とは?

こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

今日のテーマは「ナッジ」です。

たまに新聞やニュースなどで見聞きする、ちょっと聞きなれない言葉ですね。

私もよく知らなかったので、ちょっと調べたミニ知識を今日は共有させて頂きます。

大阪大学大学院経済学研究科の大竹文雄教授による説明では、

「ナッジ」とは、政策手段の一つで

「一人ひとりが自分自身で判断してどうするかを選択する自由も残しながら、人々を特定の方向へ導く介入」

とのこと。

ナッジには大きく分けて二種類あります。

1.情報提供型ナッジ
2.デフォルト設定型ナッジ

1.「情報提供型ナッジ」とは、コンビニでレジに顧客が一列に並ぶように、レジの前の床に「足跡」の絵を描く。これは情報提供型ナッジの実例です。

もっと単純に、情報を単に提供するだけで人々の行動が変わることがあります。例えば、ファストフードレストランのメニューにカロリー表示をする、たばこのパッケージに健康警告画像を表示する、などです。簡単に想像が付きますよね?

2.「デフォルト設定型ナッジ」は、先ずデフォルトとは、何も明示的意思表示をしていない時になされる意思決定のこと。

例えば、最高裁判所裁判官国民審査では、審査を受ける裁判官の使命のところに「✕」を記入した場合に「その裁判官を辞めさせたい」という意思表示になります。

一方、何も書かなければ「その裁判官を辞めさせたくない」という意思表示をしたと見なされる。つまりこの場合、裁判官を信任するという意思決定が「デフォルト」になっているのです。

別の事例としては日本で、公的年金に加入することは義務となっていますが、一方「iDeCo(イデコ)」という個人型確定拠出年金は任意加入です。つまり能動的にiDeCoへの加入申し込みをしない限り加入できません。そしてそれは任意です。

それで思い出したことがある!

以前、私が家族と共に移住生活を送っていたニュージーランド。

ニュージーランドの私的年金制度である「キウイセーバー」は、そう言えば「自動加入方式」でしたね。従って、加入しない、という意思表示をしない限り加入したと見なされ、毎月一定額の年金保険料を徴収されてしまう。

一生ニュージーランドに住むと決めていたら、そのままの加入しておいたかも知れないが、加入しない(「Opt Out」と表現)旨の表明をしました!

これもナッジの一種だったのだ!

今日はこれくらいで。続編は気が向いたら投稿します。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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賢人たちの教え:「新しい世界」を読んで

この本は「凄い」
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

コロナウィルスの蔓延という、人類がこれまで遭遇したことがない「地球規模の危機」に遭遇しています。そして我々は今改めて、色々なことを問われているように感じます。

そんな気持ちで思わず手に取ったのが、「新しい世界」という書籍。

世界の賢人16人が語る未来、という副題がついていますが、彼らはどんな切り口で現代社会を見て、どのような将来を思い描ているのでしょうか?

16人賢人の全ての見解に賛同しているわけではありませんが、私の心に残った賢人のメッセージをいくつか引用します。

1.エマニュエル・トッド「パンデミックがさらす社会のリスク」
- 国の存亡を決めるのは出生数。社会の活力の尺度は、子供を作れる能力である。

2.ジャレド・ダイアモンド「危機を乗り越えられる国、乗り越えられない国」
- 難局に強い国は「現実的な自己評価が出来る」「他国の優れた部分を学び、変えるべきところを変えられる」

3.ナシ―ム・ニコラス・タレブ「『半脆弱性』が成長を助ける」
- 過度な安定や大企業への依存が高まると、脆弱性が増す。限定的なショックや「規模」への見直しが必要。

4.ナオミ・クライン「スクリーン・ニューディールは問題を解決しない」
- アクセルを踏まず、スピードを落とそう。スローダウンした生活を楽しむ人もいる。

5.ダニエル・コーエン「豊かさと幸福の条件」
- 人の幸せとは周りとの関係から生まれる。豊かさは絶対量では豊かになる過程が幸福をもたらす。

6.マイケル・サンデル「能力主義の闇」
- 能力主義の文化は、勝ち組を傲慢にし、そうでない人に対して優しさを示さない社会を作った。
- 成功と失敗の概念の再考が必要で、成功は「運」にも拠ると考えると謙虚な心を持てるようになる。

7.ボリス・シリュルニク「レジリエンスを生む新しい価値観」
- コロナ危機後は、社会がもっとゆっくりとしたものになるのが良い。過剰な刺激は無意味。
- 学校教育ではゆっくり学ぶこと、実際に顔を突き合わせながら、先生は知識だけではなく感情も伝える人であって欲しい。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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「心理的安全性」は、どのようにすれば実現できるのか?(最終回)

最終回
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

10回以上に渡って読み進めて来ました、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授の著書「恐れのない組織」も、 今日が最終回。

教授が最も伝えたかったと想像される終章に焦点を当てて行きます。

この著書にはリーダーが心に留めたい「珠玉のフレーズ」が随所にあります。終章はその集大成。それらを私なりの補足も交えて列挙します。

- 負けないようにプレーするのではなく「勝つためにプレーする」

- リーダーシップは組織のトップ層だけが発揮するものではなく、むしろあらゆるレベルで実践出来るものだ

- 沈黙ではなく「発言」を、不安ではなく積極的な「参加」を求めることが、今日のリーダーの最重要の責任である

- 過去の失敗から学ぶ。間違うこと自体は悪くない。問題は、間違いから学んでいるかどうかだ

- とことん話し合う姿勢:議論する際のルールを確立しよう!


いかがでしょうか?

VUCAと言われる時代。「心理的安全性」が職場でいかに重要か?

そして、それを実現するために、リーダーが、及び、チームメンバーの一人ひとりが出来ること、すべきことを具体的にイメージさせる素晴らしい内容でした。

今日から一つでも実践するように心がけたいと思います。

そしてまた、企業や組織に属するお客様と関わる機会が多いエグゼクティブコーチとして、「心理的安全性」の重要性を伝えて行きたい、意を強くいたしました。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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「心理的安全性」に関する素朴な疑問(第15回)

素朴な疑問に答えると.....
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

引き続き、ハーバード・ビジネススクールのエドモンドソン教授の著書、「恐れのない組織」を読み進めて行きます。

そろそろ終盤。今日は「心理的安全性」の重要性は理解できるけど.....

「素朴な疑問」がある! 

そんな我々に教授は、回答の章を設けてくれています。そこで、いくつかここで引用してみます。

素朴な疑問
Q1.心理的安全性が過度になることは無いのか?
Q2.職場が心理的に安全になると、時間がかかり過ぎてしまうのではないか?
Q3.心理的に安全になることは賛成だが、職場の上司でない自分に何が出来るのか?
Q4.職場で率直な意見を言ったら、周りの皆に嫌われてしまった!
Q5.上司が相変わらずで変わる気も無い場合、部下たちはどうしたら良いか?

エドモンドソン教授からの回答を簡単に纏めてみると、こんな感じです。

A1.おしゃべりや無駄話が増えるなどで、規律は少し欠けるようになるかも知れない。しかし「過剰に」なることはない。心理的安全性とは「対人関係の不安を減らすこと。」対人関係の不安は職場で何の役にも立たない。

A2.心理的安全性は時間の浪費ではなく、むしろ節約に繋がる。それは率直に意見を言い合える環境に助けられ、重要な論点に直接的に焦点を当てて議論できるからである。

A3.上司やリーダーでなくとも出来ることはある。例えば、周りの人の意見に心からの好奇心を持って、熱心に耳を傾ける。共有ゴールに向かうための良い質問をする。仕事や目的を「リ・フレーミング」する。

A4.(これが起こる確率は低いと思われるが)もし起きたとしたら、周りの人にとってあなたの意見が必要であるのと同様、あなたにとっても他の人の意見や反応が必要だと気付くチャンス、即ち学習の機会と捉える。

A5.他人を変えることは簡単ではない。あなた自身ができること即ち、「好奇心」と「思いやり」と「真摯な熱意」、この3つを心に留めよう。我々はつい組織の上位の人の言動に目が行きがちだが、同列や後輩たちなど多くのチームメンバーがいるはずだ。私たち一人ひとりが、ちょっとしたことによって「職場の雰囲気」を創り出しているのだ。

いかがでしょうか?具体的なイメージや行動が見えたかと思います。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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リーダーの役割:心理的安全性の「生産的に対応する」(第14回)

What are we boiling down to?
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

引き続き、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授の著書、「恐れのない組織」を読み進めて行きます。

今日は「リーダーのツールキット」の三つ目。

「生産的に対応する」

ここで言う「生産的」とは、

チームメンバーに積極的な参加を促し、率直な意見や提案をリーダーはどのように取り扱うべきか?を意味しています。

端的に言うと、発言に対して
(1)感謝し
(2)敬意を払い
(3)前進させる道を示す

とのこと。

(1)感謝し、(2)敬意を払う、という部分は分かりやすいかと思います。

一方(3)前進させる道を示す、という下りは少し抽象的で分かりにくい気がします。

そこで私なりの想像も加えてみると、こんな風に解釈できるかと思います。

出された意見や提案を、チーム全体の共有ゴールや共通の価値観に照らして、活用しながら前進させて、発展させていく。

例えば、発言内容の意図や真意を把握・抽象化させたり、他の意見と組み合わせながら、共通するエッセンスを取り出し、チームメンバーの想いややる気を昇華させていく。

まだまだ抽象的ですが、少しはイメージが沸きますでしょうか?

さらに、「生産的」に取り扱うとは、

- 職場での失敗やミスを、恥ずかしいものではなく「学び」「教訓」としていく。
- チームメンバーの明らかな行動違反や共有する価値観に反する言動に対して、リーダーは毅然と厳格な対応を取る、

ということも含まれてるかと思います。

職場でのリーダーの具体的な行動や発言を例示することで、さらにイメージが沸くように思います。もう少し検討してみます。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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リーダーの役割:心理的安全性の「参加を求める」(第13回)

Why don't you join us?
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

引き続き、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授の著書、「恐れのない組織」を読み進めて行きます。今日は「リーダーのツールキット」の二つ目、

「参加を求める」

リーダーひとりだけでは無論、チームの目標を達成することは出来ません。チームメンバーの参加があって始めて、ゴールの達成が可能となります。

では、どのようにしたらチームメンバーの参加を促すことが出来るのでしょうか?

チームメンバーが発言できるように、参加を求める方法について、著者は次の項目を挙げています。

(1)リーダーは「状況的謙虚さ」という心掛けが必要
(2)発言を引き出す問いをする
(3)意見を引き出す仕組みをつくる

まず(1)状況的謙虚さ。聞きなれない表現ですね!簡単に言ってしまうと

リーダーには謙虚さが必要

ということ。もし上司が自分は何でも知っていると部下たちに見えている時、部下はリスクを敢えて冒してまでも、自分の意見や提案をしない。

上司は何でも知っている訳ではなく、過ちや欠点も認める。そういうリーダーだから周りのチームメンバーは安心して意見や提案が出来る。

私の拙い経験でも、「知らない・分からないと認めると、上司としての品位を落とす、信用を失う」と勘違いしている管理職が実に多いです。

むしろ、知らないことは知らないと認め、部下に教えを乞う。これが逆に部下からの信頼を得る近道だったりする。論語の中でも

「下問を恥じず」

と孔子が説いています。

このようなリーダーの行動特性としては、
- 気さくで話しやすい
- 自分は完璧などではなく、ミスをする人間と認める
- チームメンバーなど周りの人に意見を求める


次は(2)発言を引き出す問い。

質問を単に発すれば良い、ということではなく、まずは心構え。相手に対する関心・好奇心を持ちながら訊ねる。

また問いの焦点を、水平展開したり、垂直展開することで、幅広い視点で掘り下げる。
また様々を意見、異なる見方がある、ということを前提とする。


そして最後に(3)意見を引き出す仕組みを整える。

ここではリーダーの行動もさることながら、メンバー同士の横の関係にも言及しています。なぜなら、意見を出しても安心・大丈夫かどうかは、実はメンバー間の人間関係に大きく影響されるからです。

従って例えば、チームメンバー同士が学び合う機会や「勉強会」を創設する。部門横断的な「事例検討会」や「ベンチマーク共有会」などを催す、という方法もありますね!

いかがでしょうか?少し具体的な行動や活動内容が見えてきていますでしょうか?

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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リーダーの役割:心理的安全性の「土台をつくる」(第12回)

こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に続き、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授の著書、「恐れのない組織」を読み進めて行きます。今日は「リーダーのツールキット」の一つ、

「土台をつくる」

これは職場において、心理的安全性を確保するために「土台をつくる」という意味です。そして、これを実現させるためにリーダーがすることを、一言で表現すると

「仕事をリ・フレーミングする」

先ず「フレーム」という言葉ですが、これは思い込みや与えられた枠組み、という意味です。例えば仕事においては、これまでの経験や見聞きしたことに基づいて積み重ねられた理解や解釈、信念などを指します。

そして「リ・フレーム」とは、既に持っている、出来上がっているフレームを、見方を変えたり、新たな視点を加えることで、フレームを見直す・再度フレームを作り上げる、という意味です。

つい我々は毎日の目の前のルーチンワークに追われ、仕事を終えることに目が行きがちです。そんな時、敢えて

「この仕事をする意義は?」
「この業務をすることで得られることは?」

など、物事の「そもそも」に立ち返って、原点から仕事や業務を見つめる。

それをリーダーが自ら、口に出して先導してチームメンバーに働きかける。

具体的には、こんな発言や問い掛けでしょうか?

「今期の目標を達成することの意義は何だろうか?」
「このプロジェクトを完遂することで、メンバー個人個人は何が得られそうか?」
「我々は失敗のプロではなく『学習』のプロになろう!」
「出来ていないことではなく、先ずは出来ていることを確認しよう!」
「上司がいつも答えを持っている訳ではない。現場を見ている我々が答えの近くに居るかも知れない」
「そもそも、この仕事の目的は何だったのか?」

いかがでしょうか?

チームの勢いをひょっとしたら止めてしまうかも知れない、ドキッとする「そもそも」の問い掛け。

リーダーとしては忘れてならない、自分への問い掛けでもあると思います。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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「心理的安全性」は、どうすれば実現できるのか?(第十一回)

土台
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

今日も、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授の著書、「恐れのない組織」を読み進めて行きます。

今回くらいからエドモンドソン教授から、「リーダーのツールキット」という章立てで、少し具体的な実現方法・対応方法の助言が出てきます。

そして今日は、リーダーのツールキットを、ざっくりと項目だけ列挙します。

(1)土台をつくる
(2)参加を求める
(3)生産的に対応する

明日から少し内容を紐解いていきます。

乞うご期待!

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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「心理的安全性」は、どうすれば実現できるのか?(第十回)

率直な意見を口にしていますか?
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

今日も、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授の著書、「恐れのない組織」を読み進めつつ、

どうすれば職場や組織で「心理的安全性」が実現できるのか、を考ええてみようと思います。

この著書の内容をキーワードでざっくりと列挙すると、こんな感じでしょうか?
「率直なコミュニケーションをする」
「相手に意見を求め、そして他人の話の耳を傾ける」
「安心して失敗できる環境作り」

そして、上記を実現するために整備すべきことは以下のような項目でしょうか?
(1)チームメンバー全員が達成したいと腹落ちしれいる「目標・ビジョン」の確立
(2)チームメンバーで共有する「価値観」の確認
(3)リーダー、及び、チームメンバーのそれぞれの役割の明確化

こう纏めてしまうと、一つ一つが組織運営において「当たり前」の内容なので、今さら感は否めません。従って課題はむしろ、

当たり前のことが、当たり前に出来ない、ということ

では具体的にどういう対応や施策であれば、実行可能なのでしょうか?

私の思い付きも含めて、アイディアを幾つか挙げたいと思います。

そして、その際の切り口を、「リーダーとして」、「チームメンバーとして」、そして「企業・組織、全体として」、の3つ視点で挙げてみます。

「リーダーとして」
- 組織の目的・ビジョンを掲げる
- チームメンバーが価値観に沿って行動しているかモニターする
- チームメンバーに率直な意見を求める・引き出す

「チームメンバーとして」
- 自組織の目的・ビジョンを理解する。腹落ちするためにメンバーやリーダーと議論する
- チームとしての価値観を言語化する
- 周りの人の話にきちんと耳を傾ける

「企業・組織、全体として」
- 部署間や部署間を超えて他部署とのコミュニケーションを活発化させる
- 同じ職位、例えば課長職や部長職同士で、部署横断的な対話の場を創る
- 通常上司部下で実施する「1on1ミーティング」を、隣の部署の上司となど、斜めの関係で行う
- オープンな組織運営を促進するために、組織階層を飛び越えたコミュニケーションを容認する
- 経営層(社長・役員)と課長やそのスタッフとの会話の場(ランチ会など)を増やす
- 業績や事業の方向性など、会社にまつわる情報(定量的・定性的)を、定期的に社員へ公開、共有する

いかがでしょうか。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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