エドガー・H・シャイン著「問いかける技術」を読み進めながら(Day4)「謙虚に問いかける実例から」

エドガー・H・シャイン著「問い...
エドガー・H・シャイン著「問い...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチ、砂村よしおです。

昨日に続いて、エドガー・H・シャイン氏の著書

「問いかける技術」

を読み進めて行きます。

今日は「謙虚に問いかける」実例から何を学ぶか、です。

シャイン教授の著書は、この本だけでなく多種多様の「実例」を紹介してくれるのが特長です。

学者先生のお話や書物は得てして、概念的で何となく分かったような分からないことが多いものですが、この本は趣を全く異にしています。

むしろ、実例をふんだんに紹介することで、読者にリアリティから体感し、学んでほしいという意図があるように感じます。

従って、実例をここでも紹介したいのですが、そこから我々は何を学ぶべきか、の方が重要と考えました。

そこで今回は、実例は標題のみとして、教訓や学びだけを記述します。実例に興味のある方は、著書「問いかける技術」に目を通して頂ければと思います。


1.標題:妻のメアリーをお茶に誘う

教訓・学び

(1)相手を取るか自分を取るかという選択を迫られた場合、「二人にとって」どうするのが良いかという視点で考えよう。

(2)「オープンな質問」を相手に投げかけ、自分が知りたい情報を相手から聞き出そう。

(3)自分が「少し変わる」ことで解決策が見えるかも知れない。自分の行動を少し改めてみよう。


2.勤務先の大学で通話料金を削減する

教訓・学び

(1)自分が何をやろうとしているのか、何を成し遂げようと考えているかを注意深く振り返る。

(2)自分が求める情報については、相手に依存していることを認識して、「今ここで必要な謙虚さ」を実践し、協力を求める。


4.タスクフォースを創設する

教訓・学び

(1)先ずは親睦を深めるために気楽な夕食会を開く

(2)一人一人のメンバーに参加理由や背景を訊く。メンバー全員の話が終わるまでは、途中で遮ったり質問したりコメントを挟んだりしない。


5.道案内をする

教訓・学び

(1)相手が本当に必要としていることが分かるまで、慌てて返事をしない。

(2)相手が正しい質問した(本当に知りたいことを最初から尋ねるもの)と思い込まないこと。


6.文化の変革を起こす

教訓・学び

(1)相手に「具体例を尋ねる」ことは、相手に対する興味、もっと知りたい意思、親身に考えていることなどを示すことになる。

(2)また同時に、一般的な発言の趣旨を明確にすることに役立つ。


いかがでしたでしょうか?

ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」コーチ、砂村よしお

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エドガー・H・シャイン著「問いかける技術」を読み進めながら(Day3)「質問と人間関係」

エドガー・H・シャイン著「問い...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチ、砂村よしおです。

引き続き今日もエドガー・H・シャイン著

「問いかける技術」

を読み進めて行きます。


今日の大きなテーマは

「質問と人間関係構築との関わり合い・関係性」

1.質問と人間関係構築
2.「謙虚さ」とは
3.「問いかける」とは


1.質問と人間関係構築

(1)我々は自分がしゃべることに一生懸命になる「自分が話す文化」の中にいるので、相手に質問するのが得意でない。

(2)質問せずに一方的に話すことは、相手を上から見下ろすような格好になる。

(3)一方、質問するという行為は会話の相手に力を与えると同時に、一時的に自分を弱い立場に置くことになる。

(4)主導権を相手に渡し、相手がその主導権を受け取ってくれたことで、こちら側には先ずは「信頼」が生まれる。その信頼の気持ちが相手に伝わり、相手はこちら側を信頼しようという気持ちが芽生え、信頼関係が生まれる。

(5)実用を重んじ、合理的に問題を解決しようとする現代社会では、人間関係の構築より、課題の解決や遂行が重要だと考えてしまう。


2.「謙虚さ」とは

謙虚さには三種類ある。

(1)基本的な謙虚さ
①伝統を重んじる社会では、その人の地位は出自や社会的な立場で決まってしまう。

②その地位や立場を理解し、礼儀をつくし、一定の尊重をもって接する。このような場合に示されるのが「基本的な謙虚さ」である。

(2)任意に示す謙虚さ

①個人の努力によって社会的な地位を築くことができる社会では、自分よりも明らかに多くを成し遂げた人物に対して人は謙虚になる傾向がある。

②しかし、こういう態度を取るかどうかは、個人の自由である。

(3)今ここで必要な謙虚さ

①私はあなたを頼っているとする。「今ここで必要な謙虚さ」は、私があなたに対して抱いている思いである。なぜなら私のゴール達成や必要な情報を、あなたが持っているからである。

②誰かの力を借りなくては仕事を完結できない時、その人と仕事に関してはざっくばらんに話せる関係を築いておくことが重要である。その時に「今ここで必要な謙虚さ」が活用できる。

③支援を求めやすい風土をつくることは、組織やチームの上司・リーダーの責任の一つである。

④チームとして適切なコミュニケーションが円滑に行われるような人間関係の構築は、リーダーの「謙虚に問いかける」を率先して実践する姿勢が欠かせない。

⑤部下をはじめとする自分よりも地位の低いメンバーに、自分は実質的に頼っているという事実を認識する。


3.「問いかける」とは

(1)「訊く」「質問する」とは若干異なるニュアンス

(2)「問いかける」という行為は、相手に対して興味や好奇心を抱くという態度から導かれる。

(3)相手を誘導したり、煙に巻いたり、相手を困らせる問いや、質問に見せかけた意見でもない。

「謙虚に問いかける」ことの具体例は明日以降にご紹介します。


ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」コーチ、砂村でした。

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エドガー・H・シャイン著「問いかける技術」を読み進めながら(Day2)「謙虚に問いかける」

エドガー・H・シャイン著「問い...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチ、砂村よしおです。

今日からエドガー・H・シャイン教授の著書

「問いかける技術」

を少し読み進めながら、私がキーポイントと感じることを記述してきます。

この本の冒頭、はじめに、としてシャイン先生が執筆した背景が書かれています。その副題が

「良好な人間関係と強い組織を築くために」

とあります。

つまり、良好な人間関係や組織の構築のためには

「問いかける技術」が万民に必要、と説いているのです。

そして、この問いかける技術を

「謙虚に問いかける」

と名付けています。そしてその定義は以下の通りです。

「相手の警戒心を解くことのできる手法であり、自分では答えが見出せないことについて質問する技術であり、その人のことを理解したいという純粋な気持ちをもって関係を築いていくための流儀である。」

また、下記のような耳が痛い記述が続きます。

「我々の社会は話す力を過大評価しているが、むしろ発言を控えて問いかける力を高めていくべきなのだ。単なる日常会話でさえ、人は相手に『尋ねる』ことよりもいかに自分が『しゃべる』かということに注力しがちだ。」

これを「自分が動き、自分が話す文化」として、戒めとして我々に警鐘を鳴らしている。

人間関係を築くのも、問題を解決するのも、物事を前進させるのも、すべては「適切な質問」があってこそ上手くいく。

従って著書のタイトルにあるような

「問いかける技術」が必要で、

それは具体的には

「謙虚に問いかける」こと、と著者は伝えている。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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エドガー・H・シャイン著「問いかける技術」を読み進めながら(Day1)

エドガー・H・シャイン著「問い...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

今日から新しいシリーズ。

お気に入りの書籍を読み進めながら、私の「独断と偏見」でキーポイントを列挙していく「書籍読み進めブログ」。

今回、読み進める著書は、

エドガー・H・シャイン著
「問いかける技術」

です。

著者について簡単にお伝えします。

エドガー・H・シャイン先生は、
マサチューセッツ工科大学(MIT)の名誉教授であり、経営学における組織心理学および組織開発の第一人者です。

心理学の知見を組織のあり方や企業文化、働く人のキャリアなど、様々なテーマに活かして独自の研究領域を開拓してきた人物で、経営学の世界ではレジェンダリーな存在と言えます。

実は私自身、大学院で経営学修士(MBA)を学んでいた時に、シャイン先生の以下の著書は既に通読していました。

「人を助けるとはどういうことか」
「謙虚なコンサルティング」

では、なぜ今回

「問いかける技術」

を読むことにしたのか?

動機は単純で明快!

私が属している「プロコーチ読書会」の選定図書となったからです。

明日から少しずつ読み進めながら、キーポイントを記して行く。こんなスタイルで進めて行こうと思います。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(6)最終回「セミナー終了後のフォローアップ」

社長・店主が身に付けたい「社員...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に続いてテーマは、

「社長・店主が身に付けたい『社員のやる気』を引き出す対話力」

今日は6回目、最終回です。

ここまでの5回で、参加者の期待と私が伝えたいこと、そして全体の構成・流れを綴ってきました。

お蔭様で、90分間の「無料」オンライン・セミナーの概要はかなり固まってきたように感じています。

え、無料???

はい、そうなんです。

そこで、このオンラインセミナーを導入として、私自身のビジネスへ繋がる「導線」について、今日は検討したいと考えています。

因みに、今回の無料セミナーのようなものを「フロントエンド」商品と呼び、プロモーションや試供品のような位置づけです。これに対して、ビジネスとして本当に提供したいものを「バックエンド」商品と呼びます。


本日の思考アプローチはこんな流れです。

1.このショートセミナーが終了した時、参加者はどんな気持ちになっているのか?

2.その「やる気」「モチベーション」を絶やさずに、私のビジネスへ導く方法は?

3.具体的にどのような「バックエンド」商品を提示するのか・検討してもらうのか?


1.終了時の参加者の気持ち・感情

参加者の気持ちになって列挙するとこんな感じでしょうか?

(1)なるほど、こんな感じで社員と対話してみればいいんだ!

(2)スキルも大事だけど「心掛け」か!? でも簡単じゃないな!

(3)理屈は分かるけど、どこまで出来るかな? 時間も無いし。

(4)講師が言うように本当に上手く行くのか?

ポジティブな感情もあれば、当然ネガティブな感情も湧きますよね。また、半信半疑や本当か?という疑ってしまう気持ちも湧くのは当然です。

ここからが将に腕の見せ所。こんな会話が想定できます。(私と参加者との会話のやり取りを記述します。)

このように先ずは相手に共感を示して、感情を拾ってあげることが重要。

そして、この後で興味を持続させるような導線を提供することが大切です。


2.参加者の「やる気」や「半信半疑」の気持ちを絶やさず、ビジネスへ繋げる

ここからが重要なステップです。恐らく参加者の気持ちの度合いは、次の2つに大別できるのではないでしょうか?

(1)「やる気」を示している参加者

「やる気」を示している方に対しては、そのまま単純に、

私「ぜひ、試してみてください!そして試してみた感想を私までご連絡ください!」

これで充分です。もし本当にご連絡を頂ければ、その後で具体的な「バックエンド」商品を紹介することができます。

そもそも興味があって試してみているので、その後のサービスも検討して頂ける可能性は高いと期待できます。


(2)試してみるかどうか、態度を決めかねている参加者

一方、少し工夫がいるのが「半信半疑」の方。上手く行くと思いたいが、冷静に考えるもう一人の自分が、ポジティブさを100%表すのを抑えている。そんな人にはこんな風に言葉を掛けます。

私「そうなんですよ。正直言うと、いつもいつも、誰にでも効果が出るかは分からないんです。私の経験ではだいたい2割くらいの人にしか、最初の段階では機能しないんです。」

参加者「やっぱり、そうですよね!」

私「はい、残念ながら万能ではないです。しかし2割の方々には機能するので、社長さんの会社の社員の一人か二人には効果が出るはずです。この対話を試してみたい社員の方々の顔は浮かびますか?」

恐らく、社長・店主は、自分自身が脈ありと感じている社員の顔を思い浮かべると予想されるので、実際の行動に移すハードルは下がるはずである。

私「いかがですか?そういう方達に試してみたら、どんな感じに展開すると思いますか?」

ここまでイメージを描いて頂ければ、充分だと思います。

あとは試してみるか、みないのかは本人次第です。私が強制的に介入することは出来ないし、介入してしまうと逆効果になる可能性が高いです。


3.提示する具体的な「バックエンド」商品

参加者の「やる気」「動機」「モチベーション」の程度によって、提示する商品には色々なバリエーションがあります。

いくつか考えられるものを列挙すると以下のような感じです。

なお列挙の順番はやる気の弱い場合から、強い場合の順に並べています。

(1)試してみた結果を後日、電話・オンラインで個別フォローする

(2)今回のセミナーを社内の管理職全員へ提供する

(3)「社員のやる気を引き出す:実践編」セミナーの提供

(4)管理職への「コーチング・スキル」研修の実施

(5)「コーチング」や「コーチングセッション」に関する説明を提供

(6)上司部下間の「1on1ミーティング」の全社導入

今、思い付くのはこれくらいです。

なお、興味を持って頂いた社長・店主との「対話」を通じて、何を提供したら良いかは検討していくことが重要です。

このテーマのシリーズは今日で終了です。いかがでしたでしょうか?

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(5)「セミナー全体構成・流れ」

社長・店主が身に付けたい「社員...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に続けてテーマは、

「社長・店主が身に付けたい『社員のやる気』を引き出す対話力」


昨日までの数回に分けて、

- なぜ今、このテーマなのか?
- 受講して良かった!と参加者が感じるものとは?
- 提供者である私が伝えたいことは?

などについて記述してきました。

即ち、参加者と提供者の双方の視点に立ち、それぞれの想いをぶつけてみて、そこから重要な内容を浮き彫りにしてみようと試みてきたのです。

そこで今日は、これらを踏まえて、

「90分間のショート・セミナーの構成や流れ」

を検討していこうと思います。現時点では未だ未だ柔らかい感じなので、思い付きや矛盾点もあるかと思いますが、ご勘弁ください。

なお、このショート・セミナーはZoomを使ったオンラインで提供することを念頭に置いています。


1.ざっくりとした流れ

(1)参加者各人による簡単な「自己紹介」&「参加目的」

(2)セミナーの趣旨や全体の流れ、「グランドルール」の説明

(3)導入ー講師からの問い掛け「どういう時にやる気が出たか?」(経験を思い出す)&ブレークアウトで協議・共有

(4)全体で共有

(5)職場での会話例(before & after)参加者によるロールプレイ

(6)「傾聴」スキル&具体的な行動様式

(7)「質問」スキル&具体的な質問例

(8)スキルより大切なことー心掛け・マインドセット

(9)まとめ・振り返り

(10)参加者全員から:感想と明日からの行動宣言


2.留意点

(1)オンライン講座なので、参画意識を持って頂くため、双方向スタイルで。そのためには自由に発言しても良いという「安心安全」の環境作りが重要(グランドルールで守秘義務を伝える。)

(2)スキル編では具体的な行動様式・やり方の具体例を数を絞って例示(あまり多くを伝えない)。持って帰ってもらって、職場で実際に試すように誘導。

(3)ロールプレイは参加者になり切って演じてもらい、臨場感を出す。

(4)明日からの「行動宣言」は最後の締めの重要な部分。具体的例示を自らの言葉でコミットしてもらう。そして試してみて得た感想を講師まで伝えるように依頼。

(5)もっと学びたいなどのフォローアップの導線を最後に伝える。

(6)90分内に収めること。少し物足りないくらいが丁度良い(フォローアップに繋げられる)


こんな感じでしょうか?

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(4)「伝えたいキーポイントは?」

社長・店主が身に付けたい「社員...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に続いてテーマは、

「社長・店主が身に付けたい『社員のやる気』を引き出す対話力」


今日はその4回目で

「私が伝えたいキーポイントやエッセンスは?」

です。

昨日の3回目の「提供者の視点」の章で少し触れてしまったので、一部被ってしまうかも知れませんが、ご容赦ください。

取り敢えず今、頭の中にあるアイディアやポイントなどを、以下の切り口で列挙してみます。

1.どうしても伝えたいエッセンスを3つ
2.その次に触れたいポイントを3つ
3.時間が許せば、話をする点を3つ


1.どうしても伝えたいエッセンスを3つ

(1)対話の本質はスキルではない。「心掛け」や「マインドセット」が重要

(2)先ずは自らで試してみる、行動してみる姿勢が重要。対話は相手との関係によって成り立つので絶対的な正解はない

(3)社長・店主と同様、人は誰でも自分の話を聴いて欲しいもの。話を聴いてもらうことで自分が「認められた」と感ずるもの


2.その次に触れたいポイントを3つ

(1)今日から使える「傾聴」「質問」スキルの体現例を示す

(2)相手によって対話のやり方を変える・工夫するという心掛け

(3)社長・店主が変われば、社員も変わる


3.時間が許せば、話をする点を3つ

(1)自分に思い込みがあるかも?と気付くことが大切

(2)社員との出会いは偶然である。それに感謝し、部下を信じることから始める

(3)「今から、今日から自分は何をするか?」と問いかける


こんな感じでしょうか?

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(3)「参加の価値あり!と感じてもらうために」

社長・店主が身に付けたい「社員...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に引き続いて、

社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力

昨日は、このテーマを選んだ理由・背景をお伝えしました。

そもそも、このテーマを思い立ったのは、社長・店主向けのショート・セミナーを依頼されたことがきっかけです。  そこで今日は、

「参加された社長・店主に持って帰って頂きたい重要なポイント」

を検討します。

但し、私の頭の中で完全に固まっている訳ではないので、少しブレイン・ストーミング的に、列挙することで整理の入り口に立ちたいです。


1.参加者の視点

先ずは参加者の視点に立って、このショート・セミナーが終わった時に、参加して頂いた方々はどんな気持ちになり、どんな想いが頭をよぎるのでしょうか? これを先ずは挙げます。

(1)今日は参加して良かった。こう行動すれば良いんだ、ということが見えた。

(2)気になる部下のことを思い出した。

(3)行動の前に先ずは心構え、マインドセットが重要だな。

(4)自分に少し思い込みがあった。自分の視点で良かれと思っていたが、本当にそうかな?と振り返るきっかけになった。

(5)頭での理解も大事だが、取り敢えず行動を変えることが大切だな。

こんな感じでしょうか? つい提供者の目線に囚われがちなので、まずは相手・クライアント(今回の場合はセミナー参加者)の目線に立つことが重要かと思い、列挙してみました。


2.持って帰って欲しいポイント(提供者の視点)

では、参加者の目線、もしくは期待と言っても良いかもしれません、これらを思い浮かべた上で、今度は提供者の目線に移ります。即ち、私が伝えたいポイントです。

これもまた、思い付くままに列挙してみます。

(1)社員から「引き出す」ということは、社員が「既に持っている」ということが前提になっている。これを確認、または、信じることが重要。この背景には「ピグマリオン効果」の話がある。

(2)対話というと、話をする側、社内では上司や社長・店主だが、の対話術というテクニックの話になりがち。(コミュニケーション≠会話テクニック)

しかし私が伝えたいのは、まずは相手の話を「聴く」「傾聴」することの重要性。これは、まずは話を聴いてもらえることで部下が「自分は認められている」と感じ、それが自分がお互いの信頼関係を構築し、ひいては「引き出す」ということに繋がる。

(3)「聴く」ということはどういうことか?どうすれば良いのか?心掛けと具体的な行動方法を伝える。

(4)「傾聴」が充分に出来るようになったら、次は「質問」。誰でも日常生活で質問はしているので注意が必要。(ここで「ジョハリの窓」の考え方を伝える。)

質問は社長・店主が知りたいことを訊くのではない。社員・部下の想いやどうしたら良いのか、を考えさせる質問をすることが重要。これは相手のための質問だが、これが実は難しい。具体的な例を挙げて体感してもらうと同時に、実際に試してもらうことが必要。

(5)スキルも大事だが、それを支えるマインドがもっと重要。

(6)対話のbefore & afterの比較を体感してもらうと持って帰ってもらいやすい。

(7)実務的なお土産として「行動集や質問集などを渡す」

(8)明日から「何から手を付けるか?」を宣言してもらう(行動を引き出す)


ここまで書いてみて、どんな構成や理論・ワークがあったら良いかのアイディアが出てきたのでメモしておきます。

- オープニングの参加者全員から「参加理由・今日の期待」を開示してもらう

- 参加者同士のペアワーク

- 会話のbefore & afterの提示(そしてロールプレイ)

- 最後に簡単な行動宣言を参加者全員にしてもらう

- ピグマリオン効果・ジョハリの窓・メラビアンの法則

- セミナー後のフォローアップの導線を伝える


90分の無料セミナーで、ここまでやったらやり過ぎかな?

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(2)「なぜ今、このテーマなのか?」

社長・店主が身に付けたい「社員...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

昨日に引き続いて

「社長・店主が身に付けたい『社員のやる気』を引き出す対話力

そして今日は、

「なぜ今、このテーマなのか?」

つまり、私がこのテーマを選んだ理由・背景をお伝えします。


結論を先に述べると、社長や店主は、

「言葉で人を動かすのが仕事」

と私は考えています。

平社員の時には、仕事をバリバリこなして結果を出していたのに、課長になった途端、成果を出せなくなる。

こういう話をよく聞きます。

そして課長時代には、自分でプレイング・マネジャーを務めながらも、チーム全体を引っ張って結果を出していたが、部長へ昇格したら全く成果を残せなくなった。

これもたまに耳にする話。

これは、組織の階層を上がるにつれて、自分の手でする仕事の分量が減って、代わりに他人(部下)に働いてもらって成果を出してもらう部分が増大するからです。

この話の展開の最後、究極が「社長・店主」です。

社長・店主は自分では細かい実務に従事するのではなく、多くの部下たちに仕事をしてもらうことで、会社全体の成果を出していくのが仕事です。

従って、部下たちに「やる気を出してもらう」ことが絶対的に必要なのです。


この「組織と仕事の関係性」は今も昔も、それ程大きく変わっていません。

しかし昨今、大きな環境変化の影響が出てきています。

いわゆる「価値観の多様化」です。特に働く人たちや若者の価値観です。

従来は、強権的なリーダーが、人事権や金銭的なインセンティブを使って、半ば強制的に「働かせる」ことが可能でした。

貧しい時代であれば、お金を稼ぐことで食べたいものが食べられる。着たい洋服も買える。乗りたい車も購入できる。だから頑張って働く....

現代ではこのようなインセンティブが機能しなくなってきているのは、皆さんも肌で感じていらっしゃることだと思います。

従って、社長・店主など会社を引っ張る役割の経営者層は、従業員と一緒に働く際の「マインドセット」を大きく変える必要が出てきているのです。

つまり、社員や部下たちを「働かせる」から「働いてもらう」という発想へ。

そして現代では

社員の「やる気を引き出す」

と、変化させる必要が出てきているのです。


この発想は一方、社員・部下たちの「自己実現の欲求」にも大きく関連しています。

これは、かの有名な「マズローの欲求5段階説」の一番上に位置する「自己実現欲求」のことです。

人という財産、「人財」を最大限活かしながら事業活動を行っている社長・店主は、社員・部下たちの人間としての生き方や成長、自己実現に日常業務を通じて大きく関わっている。このことも心に留めながら、社員・部下に関わって欲しいと思います。

いかがでしょうか?

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(1)

社長・店主が身に付けたい「社員...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」コーチです。

今日から新たなテーマでブログを綴って行きます。しかし、と言っても私の場合は「気まぐれ」ブログ。

思い付いたままを書き進めていくので、論理展開に無理があるかも知れません。その点はご容赦ください。


今日からのテーマは、

「社長・店主が身に付けたい『社員のやる気』を引き出す対話力」

実は、このテーマでショート・セミナーを提供することになりました。そこで、その内容・原稿をこの場を借りて、「セルフ・ブレインストーミング」させて頂ければと勝手に!思っています。

従って、内容は少し思い付きの部分もあります笑

さて、このシリーズ全体としては、以下のような内容(順不同)を網羅したいと考えています。

- このテーマを設定した理由・背景
- ご参加頂いた方々に「持って帰って頂きたい」内容・お土産
- お伝えしたい内容のエッセンス、キーポイント
- 私が伝えたい想い
- 全体の構成・流れ
- 今後のフォローアップ


とりあえず今日は、この辺で終えておきます。

ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ

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