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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(43)『風花』川上弘美(集英社文庫)

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今年の読書(43)『風花』川上...
1996(平成8)年、『蛇を踏む』で第115回芥川賞を受賞され、それ以後も各種の作品賞を受賞されています。
芥川賞作品を読んで以来の、川上弘美さんの作品です。

堅い「刑事物」が続きましたので、恋愛小説で気分転換してみました。
恋愛小説ですが、恋焦がれるという若い男女が織りなすたぐいではありません。
結婚7年目を迎えている33歳の<のゆり>は、匿名の電話で主人の卓哉が3年越しの浮気をしていることを知らされます。

普通なら怒り狂い離婚問題となるのでしょうが、怒ることもせず淡々とした生活を続けていく中で、叔父や専門学校で出会う男子大学生、女子大時代のゼミの先輩等の関係を通じて、ゆるやかに心が変化してゆくさまが描かれています。

最後には「別れよう、わたしたち」の台詞を卓哉に向けて言いますが、結論じみた場面で終わることなく、お腹が減ったということで二人でラーメン屋に向かう場面で終わります。

切ないまでも移ろいやすい女心の変化、叔父との東北旅行で旅館から見上げた<風花>が、揺れる女心を見事に表現したタイトルに凝縮されています。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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エメラルド
Commented by エメラルド
Posted at 2012-04-06 02:37

ファルコンさんと恋愛小説が結びつきませんでした。(;^_^A
どろどろのお話なのにそれを感じさせない所が作家の腕ですね。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2012-04-06 12:17

大好きな作家の作品はなかなか外せませんが、今年はなるべく読んだことのない作家や違う分野の小説に挑戦すべく頑張っております。
ご指摘通り、恋愛小説という「ガラ」ではないですね。 (笑)

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