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今年の読書(120)『衆愚の果て』高嶋哲夫(幻冬舎文庫)

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今年の読書(120)『衆愚の果...
日本の国会運営も、解散がらみの足の引っ張り合いばかりで呆れてしまいますが、またこの議員たちを選んだのも国民の責任でもあります。
今回取り上げました高嶋哲夫の『衆愚の果て』は、国家全体のことよりも、「落選すればただのひと」のパロディー本として、痛快に楽しく読み終えれました。

主人公の<大場大志>は、高校時代は暴走族で暴れ無名の大学を卒後、職を転々と変えながら無職の生活でした。
ひょんなことから民有党の比例区に名前を並べることになり、98位の順位ながらも27歳で当選してしまいます。

衆議院議員として二千万を超える年収、必要経費を含めると四千万を超える金額を手にするわけですが、多すぎる議員や国家のことを考えることもなく、選挙対策に地元の顔色ばかりを見ている現状に、嫌悪感を抱き始めます。
一年生議員として、どこまで党に背いて孤軍奮闘が出来るのか、最後まで一気に読ませてくれるテンポの良さで、気持ちよく読め終えました。

国会運営や議員の日常、党運営や官僚との関係を知るには、いい一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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