今年の読書(53)『こころのつづき』森浩美(角川文庫)
Apr
19
今回も8話の短篇が収められていますが、それぞれに愛情のこもった物語りで、ほのぼのとした読後感で心が温められます。
第一話の「ひかりのひみつ」を読めば、表紙のイラストの意味がよく分かるのですが、未婚の母の子供として生まれ義父との家庭の中で素直に育った主人公<奈々>の明るさが、逆にホロットさせられるラストでした。
どの短篇も家族をテーマにしていますが、著者自身があとがきで、<家族小説をたくさん描く内に、家族とは肉親だけなのだろうかと疑問に思うようになりました。友人、知人、仕事仲間、それからペットなどなど。縁あって触れ合うことになった間柄すべてを”家族”と呼んでいいのでは・・・>と述べられています。
そんな目線でそれぞれの大切な絆を描いた8つの物語りが、じんわりと心に響く一冊でした。
Posted at 2013-04-20 08:56
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Posted at 2013-04-21 00:39
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