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- 今年の読書(131)『あかねさす 新古今恋物語』加藤千恵(河出文庫)
高校3年生の2001年、短歌集『ハッピーアイスクリーム』にて歌人としてデビューし注目された著者ですが、その後小説等にも活動を広めています。
この『あかねさす 新古今恋物語』は、『新古今和歌集』に詠まれている歌をモチーフとして、中高生から45歳までの登場人物たちの恋物語が22話納められています。
タイトルの<あかねさす>は、『万葉集』に出てくる<天智天皇>の妻<額田王>が詠んだ枕詞ですが、以前は天皇の弟<大海人皇子>と結婚、子供まで設けているという複雑な立場の女性で、正解がない男女関係を象徴しているようです。
『新古今和歌集』が編まれた千年ほど前の時代も現在も、男と女がいる限り、これからも奇なる恋愛物語は生み出されていくようです。
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