主人公は神奈川県警捜査一課の<真崎薫>です。
手配中の連続殺人犯<青井猛郎>をコンビを組んだ所轄の刑事<赤澤奈津>と追い詰めた<真崎>でしたが、<奈津>を庇ったことで深手をおい、1カ月ほど入院していました。
現場復帰も犯人を逃走させたことによりマスコミもうるさく、しばらく自宅療法を命じられ捜査から外されますが、裏社会の情報を通じて接点のある人物を探し出し、<青井>に迫っていきます。
<真崎>は5歳の時に一つ年上の兄を誘拐事件で亡くしており、迷宮入りになっています。
連続殺人犯の事件と並行して、<奈津>の父親が誘拐犯だとの事実を知ることになります。
父親の事実を知らされた<奈津>は自ら囮になり、<真崎>の犯人逮捕に望みをかけていきますが、<真崎>は刑事を辞める覚悟で違法的な解決でもって事件の決着を付けようとします。
警察小説の名手が描く、スリリングなストーリーが楽しめる一冊でした。
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