< 『鴨居玲 死を見つめる男』長谷川智恵子(日動画廊副社長)箸 2015年5月刊行 >
本日は戦後の神戸の洋画壇を代表する<鴨居玲>(1928年2月3日~1985年9月7日)が自ら命を絶ち、神戸にて57歳で亡くなった命日で、没後30年に当たります。
生まれは北国毎日新聞社の記者であった父親の赴任先の金沢で生まれ、小学校時代はソウルで過ごし、1946(昭和21)年、金沢美術工芸専門学校に第一期生として入学、<宮本三郎>に師事して才能を開花させました。
1952(昭和27)年、西宮に転居、神戸やその近郊を拠点として制作活動を行い、1969(昭和44)年、41歳で具象絵画の登竜門である「安井賞」を受賞、全国的に注目されました。
人間の内面を見つめ、キャンパスに塗る込めるような筆致で描く画風は独特で、暗い色調の重厚な画風は見る者を圧倒させます。
『鴨居玲 死を見つめる男』の表紙に使用されている絵のタイトルは『1982年 私』ですが、何度も自殺未遂を繰り返しながらも、白いキャンパスに絵の制作に向かわなければいけない画家の苦悩と宿命の叫び声が聞こえてきそうな迫力です。
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