解決しない事件を担当する架空の「警視庁追跡捜査係」を舞台に、新シリーズ一冊目が、文庫本書き下ろしの本書『交錯』です。
主な登場人物の二人とも40歳ながら、<沖田大樹>は独身で、新宿で発生した連続殺傷事件の犯人をナイフで刺し、4人目の被害者を助けながら行方を消した<名無し>の捜査を行い、この事件を解決して捜査一課への返り咲きを狙っています。
もう一人は<西川大輔>、婦人警官<美也子>と結婚、中学生の息子<竜彦>がおり、外に出歩く捜査よりは、捜査資料を読みこみ、誰もが気が付かない不備な部分から事件を解決するのを得意とし、青山で発生した時計店襲撃事件を担当しています。
それぞれ捜査の考え方も性格も違う二人ですが、各自の捜査を進めていく過程で、二つの事件が「交錯」して繋がることから、いがみ合いながらも協力し合い捜査を進めていきます。
喧嘩するほど仲の良い<沖田>と<西川>の今後の進展が気になると共に、捜査の関係で4人目の被害者にならずに済んだ小学生の<啓介>の母親<本多響子>に心を寄せる、<沖田>の今後の関係も気になるシリーズになりそうです。
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