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今年の読書(44)『総理にされた男』中山七里(NHK出版)

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今年の読書(44)『総理にされ...
読み終った読者の多くが、<ケヴイン・クライン>が主演した大統領の替え玉話をコメディに描いたアメリカ映画の『デーブ』(1993年)を、思い出したのではないでしょうか。

売れない役者の<加納慎策>は、国民党総裁<真垣統一郎>と瓜二つで、舞台の前座として総理の物真似で人気を得ていました。
そんなある日<慎策>は見知らぬ男たちに拉致され、総理官邸に連れて行かれますが、そこで内閣官房長官の<樽見>から、総理が病気で入院、彼の替え玉役を引き受けさせられます。

まったくの素人として政治の世界に飛び込んだ<慎策>が見たモノは、国民の生活を無視した不条理な現実ばかりでした。
熱血漢あふれる<慎策>は、<樽見>の指示を仰ぎながら政治・経済問題を処理していきますが、<真垣>が亡くなり、やがて<樽見>も心筋梗塞で亡くなってしまいます。

絶体絶命の窮地のなか、アルジェリアの日本大使館がテロ組織に占拠され、<慎策>はひとりで解決していかなければなりません。

非常にわかりやすく国会や議員の現状が描かれていると共に、日本の問題点を克明に描き出しながら、ユーモアあふれる構成で、ときに涙させる場面も多々あり、面白く楽しめた一冊でした。
#ブログ #単行本 #読書

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birdy
Commented by birdy
Posted at 2016-04-10 16:29

面白そうですね。
ドラマ化できます。

去年、深夜TVドラマで総理とバカ息子が入れ替わる「民王」が面白かったんですが、そのSPがあるそうです。
楽しみ!

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2016-04-10 16:36

コメディー的な分類に入るのでしょうが、中身はしっかりとした政治問題の背景を押さえていて、いい勉強になりました。

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