『聖なる怪物たち』河原れん(幻冬舎文庫)
Dec
31
手術後、看護師長の<春日井>は突然男に襲われ、「死んだ女のことは黙っていろ」と脅され、<司馬>が自宅に戻ると手術に立ち会った同棲相手の<平井瑤子>も、男に脅しをかけられていました。
<司馬>は<大久保>院長から手術ミスの責任を取らされ、病院を去ることになりますが、仕事先が決まらないなか、妊婦の血液型が珍しいことに気が付き、「代理出産」という疑惑にたどり着いていきます。
経営難の病院を背景に、医療ミスの隠蔽に合わせる巧みな策略と意外な結末に、最後まで緊張感を持ち続けながら、目が離せない一冊でした。