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- 今年の読書(124)『新宿魔族殺人事件』風野真知雄(文春文庫)
南町奉行<根岸肥前守>を主人公とする<耳袋秘話>シリーズとして、 『両国大相撲殺人事件』 に次ぐ、第七弾目が本書です。
<根岸>と仲のいい芸者<力丸>がやくざの<千蔵>の相手をしているときに、同じやくざの<岩吉>が殺される場面をみてしまいます。宿場町内藤新宿では、やくざの抗争がはげしく、その関連かと思われましたが、その後、老人の<昌三>や蕎麦屋の<万作>が同じ手口で殺されてしまいます。
<根岸?は、家来の<坂巻>を使い、15年前に伊豆山中で起こった一家5人殺しの事件とを関連づけていきます。隠し金山を守ってきた「風魔一族」の生き残り姉弟の悲しみ溢れる仇討事件を解決していきます。
巻末には、<根岸>の佐渡金山の佐渡奉行時代のエピソードを綴った短篇が収録されており、<根岸>の名采配が楽しめました。
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