赤坂の料亭「赤坂金龍」(港区赤坂3)が、3月31日をもって閉店することが、報道されていました。昨日、広島市の老舗料亭 「う越久」の閉店 が本日閉店することを記したばかりでしたので、また一つ老舗の灯りが消えてゆくのかと、残念でなりません。
かつて赤坂の花柳界が発展していた1928(昭和3)年に開店した「赤坂金龍。」です。花柳界の最盛期といわれた1950年代、赤坂には60以上の料亭が軒を連ね、中でも同店は赤坂の街を象徴する店として知られていました。
同店は、戦時中の東京大空襲の影響で、1953(昭和28)年に田沢通りから現在のみすじ通り沿いに移転。2005年に老朽化により一時閉店を余儀なくされたものの、2008年にリニューアルオープンしました。初代女将の<秋葉よし>さんの後を継ぎ、現在は、二代目女将<秋葉冨佐江>さんの長男である<秋葉佳宣>さんが切り盛りし、芸者衆による踊りや落語会などのイベントも定期的に開催、敷居が高い料亭のイメージから1500円のランチを提供と頑張ってきましたが、建物の老朽化などの諸事情により、2019年3月末で65年間(創業以来90年)の歴史に幕を閉じることとなりました。
またかっては、自民党の中曽根派や、<山崎拓>元副総裁、故<加藤紘一>元幹事長、<小泉純一郎>元首相の3氏の「YKK」らが会合を重ねた「料亭政治」の舞台でした。昔は複数の派閥の会合が同じ日に入り、鉢合わせしないように部屋に案内するほど、頻繁に政治家の会合が開かれていたそうです。
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