< 細川たかし>『北酒場』(1982年)や<北原ミレイ>『石狩挽歌』(1975年)など数多くのヒット曲を手掛けた日本歌謡界を代表する作詞家で直木賞作家の<なかにし礼>(本名:中西禮三・1938年9月2日~2020年12月24日)さんが24日、東京都内の病院で逝去されています。82歳でした。10月7日に作曲家の <筒美京平> さん(享年80)が他界、昨日は『北酒場』の作曲家 <中村泰士> さん(享年81歳)の訃報と続き、日本の歌謡界はまた一人、大きな星を失いました。
数々のヒット曲を作詞した昭和を代表するヒットメーカーで、映画や1991年には鎌倉芸術館の開館記念としてオペラ『静と義経』の製作でも活躍。2001年から14年間、テレビ朝日「ワイド!スクランブル」のコメンテーターを務め、時の政権を厳しく批判する辛口のテレビコメンテーターとしても、お茶の間にもよく知られた存在でした。
1968年の<黛ジュン>『天使の誘惑』、1970年<菅原洋一>『今日でお別れ』、1982年<細川たかし>『北酒場』」で日本レコード大賞を3度受賞。2000年には 『長崎ぶらぶら節』 で直木賞を受賞しています。
翌年、満州からの引き揚げ体験を描いた『赤い月』(2001年)は100万部近いベストセラーとなり、戯曲を含めた旺盛な執筆活動とマルチな活躍からスーパー作詞家と呼ばれていました。
1965年に発表した<菅原洋一>『知りたくないの』が最初のヒット。その後、<ザ・ピーナッツ>、<ザ・タイガース>らスター歌手の曲をはじめ、昭和の歌謡曲全盛時代を支えてきまし。
手掛けた作品は4000曲。それまで流行歌も軍歌も「七五調」が主流だった中、「自分は絶対に七五調は使わない」というのが作詞の鉄則。「破調のリズムで日本人の心を動かしたい」という思いは、旧満州で祖国に捨てられた戦争体験が根底にありました。
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Posted at 2020-12-24 15:52
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