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今年の読書(46)『横山課長の七日間』浅田次郎(集英社文庫)

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今年の読書(46)『横山課長の...
本書『横山課長の七日間』は、2002年10月朝日新聞社より刊行され、2015年2月、集英社文庫として発行されています。

大手デパートの婦人服第一課の課長「椿山和昭」は46歳は、接待の会食中に突然死を迎え、あの世とこの世の中陰の世界の冥途で目を覚まします。そこでは死者が講習を受け、生前の悪い行いを反省し、反省ボタンを押すだけで天国へ行けることになります。

「椿山」は、身に覚えのない「邪淫の罪」での講習を活けますが、再審査を望み反省ボタンを押しませんでした。

自分の行為を確認すべく「現地特別逆送措置」により、39歳の美女「カズヤマ ツバキ」として現生に戻り、「邪淫の罪」とみなされた出来事と対峙することになります。

冥途の審査過程で知り合ったヤクザの親分「武田勇」や交通事故死した養護施設出身の小学生「根岸雄太」らと知り合いますが、共に現生に戻り、「椿山」の家庭を中心として複雑な関係が絡みあい、ひとつひとつの伏線が繋がり、ハートフルな結末がひかえています。

現生とあの世を結びつける物語は、第32回吉川英治文学新人賞を受賞し映画化(2012年・監督: 平川 雄一朗)もされた<辻村深月>の『ツナグ』、<高野和明>の『幽霊救命救助隊』や<山田悠介>の『名のないシシャ』などがありました。
#ブログ #文庫本 #読書

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