ファルコン昆虫記(930)【ヒメウラナミジャノメ】(12)
Jul
12
この金環蛇の目紋の数は、後翅裏に5つありますが、まれに6つから8つほど持つ個体もあり、遭遇する機会の楽しみですが、「蝶」の撮影好機は逃しがちになりますので吸い蜜行為状態以外は、すぐに飛び去りますので、蝶の向きなどの構図を気にする余裕はなく、まずは撮影というのが失敗を重ねてきた経験則です。
斜めからの構図ですが、表翅の蛇の目紋はなんとか撮影できていますが、鱗粉が剥がれた感じで痛々しい姿です。
タテハチョウ科の蝶は前脚が退化して短くなっています。そのため見た目には脚が4本で止まっているように見えますが、頭部と前の脚(中脚)の間に小さく折り畳まれた前脚があります。この前脚は歩行や掴まるためには役立ちませんが、先端に生えた感覚毛で味を感じることができ、感覚器官としての働きに特化しています。食事や産卵の直前には餌や幼虫の食草・食樹の表面に前脚を伸ばし触れる動作を行ないます。