「1ドル=151円」
Oct
31
アメリカで発表されました7~9月期の雇用コスト指数は前の四半期に比べ(1.1%上昇)し、市場予想(1.0%上昇)を上回り、アメリカ経済の堅調さが確認されたことで、米連邦準備制度理事会(FRB)が物価高を抑え込むため、さらなる利上げに踏み切るとの観測が広がりました。
また、31日に日銀は金融政策の運用をより柔軟化することを決めましたが、市場では大きな修正ではなかったとの見方が拡大。アメリカと大規模緩和を続ける日本との金利差がさらに拡大するとの見方から、金利の高いドルで資金を運用しようと円売り・ドル買いの動きが強まりました。
一方、財務省が発表しました10月分の為替介入の実績で、10月3日に「1ドル=150円台」まで下落した直後に「1ドル=147円台」まで円高に振れた場面でも、結局、為替介入は行われていなかったことが判明しています。
これで、「1ドル=150円台」でも政府・日銀が為替介入に動かなかったことが分かり、これまで市場で意識されてきた大台、「1ドル=150円前後」での介入への警戒感が和らいでいる感じです。