探査機「ボイジャー1号」通信障害@米航空宇宙局
Dec
14
46年前の1977年9月5日に打ち上げられました米航空宇宙局(NASA)の探査機「ボイジャー1号」でコンピューター障害が発生し、地球との通信の一部が途絶えています。
「ボイジャー1号」は現在、太陽系を離れて未知の領域を飛行中で、地球との距離は約240億キロ。地球から打ち上げられた宇宙船としては最も遠く離れています。双子の探査機「ボイジャー2号」は地球から200億キロの距離にあり、両機とも太陽の磁場や粒子が届かない恒星間空間を飛行しています。
当初は5年のみの運航を予定していましたが、今や両機とも史上最も運航期間が長い宇宙船となっていますが、予想外の長旅で課題も出てきています。
「ボイジャー1号」には3台のコンピューターが搭載され、このうちフライトデータシステムでは計器の情報を収集し、「ボイジャー1号」の健康状態を表す工学データと合わせて地球の管制室に送信していますが、このシステムで11月14日に問題が発生。同システムの通信ユニットから届くデータが1と0の一つのパターンを繰り返すループ状態に陥っているようです。管制室が送信するコマンドを「ボイジャー1号」が受信して実行することは今も可能ですが、通信ユニットの問題のために、「ボイジャー1号」の科学データや工学データが地球に届かない状態にあります。
先の週末にかけてはフライトデータシステムを再起動するコマンドを送信したが、これまでのところ使いものになるデータは届いていなといいます。NASAジェット推進研究所は問題の原因について詳しく調べた後、解決に向けた次の措置について判断します。このプロセスには数週間かかる可能性があるとしています。