22日午前の東京外国為替市場で、円相場は下落しています。12時時点は「1ドル=157円53〜54銭」と前週末17時時点と比べて22銭の円安・ドル高でした。
11月の米大統領選で<バイデン米大統領>が撤退を表明したのをきっかけに円買い・ドル売りが先行しましたが、輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買い観測が重荷となり、円相場は次第に下げに転じています。
<バイデン米大統領>は21日、11月の大統領選で民主党の候補者指名を辞退し、後継候補に<ハリス副大統領>を支持すると明らかにしました。候補者の交代で、インフレ再燃や財政悪化につながる政策を掲げる野党・共和党候補の<トランプ前大統領>が再選する確率は低下したとの思惑が浮上。米金利低下を見込み円買い・ドル売りが入ったものの、国内輸入企業などの円売り・ドル買いが活発で相場を下押ししています。
銃撃事件以降、米大統領選では<トランプ前大統領>が優位を保っているとの見方は根強く、候補者が代わっても民主党は苦戦を強いられるとみられています。米市場の反応を見極めたいとして東京外為市場では商いも細りやすく、円相場は「目先の話題に神経質に反応している」との声も聞かれ、円買い・ドル売りの勢いは限られています。