27日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに反発し、前日比2円65銭の円高・ドル安の「1ドル=142円15〜25銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=142円07銭」、安値は「1ドル=143円22銭」でした。
27日投開票の自民党総裁選で<石破茂元幹事長>が新総裁に選ばれました。日銀の利上げに批判的だった<高市早苗経済安全保障相>の勝利を見込んで積み上がっていた円売り・ドル買いのポジションが解消され、円買い・ドル売りが広がりました。米国の物価指標がインフレ鈍化の継続を示したのも円を押し上げています。
27日の東京市場では<高市>氏が新総裁に選ばれるとの見方から円は一時「1ドル=146円台半ば」に下落でした。その後、<石破>氏の勝利が伝わると短期筋が事前に売っていた円の買い戻しが活発になり、ニューヨーク市場でもこの流れを引き継ぎ、円は強含んでいます。
27日発表の8月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比で(2.2%上昇)し、伸び率は市場予想(2.3%)を下回りました。インフレ鈍化の流れが続いていることを示し、米連邦準備理事会(FRB)が次回11月の会合で再び大幅利下げに動くとの見方がやや強まったのも円買い・ドル売りを誘っているようです。