フランスの作家<アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ>の世界的な名作『星の王子さま』(1943年4月6日にアメリカで出版)のオリジナルのタイプ原稿が来月、アラブ首長国連邦(UAE)で競売にかけられます。
タイプライターで書かれた原稿は<サンテグジュペリ>自身が手元に置いていたもので、本人による手書きの修正やメモが見られる他、複数のイラストも描かれています。実際に出版された絵本にはない文章も残っているといいます。
希少本を取り扱うロンドンの専門書店「ピーター・ハリントン・レア・ブックス」が今年、この希少な原稿を入手し、購入金額については公表されていません。
原稿は<サンテグジュペリ>のパスポートと共に、11月20日に開幕する「アブダビアート2024」で競売にかけられます。入札開始価格は125万ドル(約1億9000万円)です。
「ピーター・ハリントン・レア・ブックス」の担当者によりますと、現存するタイプ原稿は3部確認されており、うち1部はフランスの国立図書館に収蔵されています。出品されるのは、他者の手に渡った2部とは違い、<サンテグジュペリ>が、手元に置いていた原稿で、実際に作業をするための原稿だったため、より特別なものと言えると説明しています。