Dec
17,
2021
木村勝男著「放牧経営」を読み進めながら(Day14)「人を育てるためには、挑戦できる環境を創る」
今日も引き続き、木村勝男氏の著書
「放牧経営」
を読み進めて行きながら、キーポイントと思う部分を抜粋して、綴って参ります。
この本のテーマを一言で表現すると
「いかに経営社員を育てるか?」
経営社員?
はい!
- 木村氏が考える「経営社員」とは?
- そのような社員を育てる仕組みとは?
これらを読み解きながら進めて行きます。
第3章「『経営社員』の育つ会社」
章立て
1.なぜ経営社員を育てられないのか?(完了)
2.経営者の通信簿(完了)
3.B/S経営とは?(完了)
4.経営理念 x B/S経営(完了)
5.経営理念の浸透(完了)
6.小さい会社こそ「経営社員」は育つ(本日)
「小さい会社こそ『経営社員』は育つ」
章立て
1.経営社員が育ちやすいのは中小企業
2.人を育てることなど出来ない!
1.経営社員が育ちやすいのは中小企業
(1)「経営社員」は経営者の視点で、会社の全体最適を意識して行動する。このことは大企業でどれだけ出来るものなのか?
(2)大企業では理念・ビジョンの共有は可能だろう。しかし現場レベルの情報を全員が知ることは難しい。
そこで大企業では、ピラミッド型組織の仕組みを導入し、ミドル役マネジャーを置くなど役割分担を明確にしている。
(3)一方、中小企業では組織が小さいためミドルマネジャーは不要、互いに直接情報の共有が可能である。
従って中小企業では、経営者以外は全てフラットな「鍋ぶた型」組織になっていることが多い。
(4)鍋ぶた型組織では、硬直化するトップが情報を把握し、経営に携わるということになりがち。
(5)しかし、社内での情報共有が進み、経営者視点で物事を判断できる「経営社員」が育てば、その組織はやがて外部環境への反応の素早い「ネットワーク型」組織に進化する。
会社の中が、理念や方向性を共有しながら複数の経営者が戦略的に結合した状態になる。
(6)小さな会社の最大の強みは、経営社員が育ちやすい、ということ。
2.人を育てることなど出来ない!
(1)敢えて矛盾している表現だが、人を育てることは出来ない。
(2)では、成長過程にある社員に最も必要なものは何か?それは彼らが新しいことに挑戦するステージだと考えている。
(3)人は育てるのではなく「自らの意思で育っていくもの」。人財育成とは、人が育とうとしている芽を潰さず守ってやること。
(4)具体的にどうすればよいか?第一段階は、基礎スキルを教え込む。第二段階は、与えられた仕事の中で実践的に学ぶ。
(5)ここまでは教育の段階。一般社員はここまで良い。しかし「経営社員」が育つためには、第三段階として、挑戦できる環境を創ることが必要である。
(6)現場の改善提案をしてきた社員がいれば、まずはやらせてみる。新しいビジネスの仕組みを考案した社員がいたら、会社がリスクを負える範囲内で自由にやらせてみる。もし失敗しても、責任を問うのではなく、原因を追究する。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Dec
15,
2021
木村勝男著「放牧経営」を読み進めながら(Day12)「ビジョンと理念的インセンティブ」
少し間隔が空きましたが引き続き、木村勝男氏の著書
「放牧経営」
を読み進めて行きながら、私がキーポイントと思う部分を抜粋して、綴って参ります。
この本のテーマを一言で表現すると
「いかに経営社員を育てるか?」
経営社員?
はい!
- 木村氏が考える「経営社員」とは?
- そのような社員を育てる仕組みとは?
これらを読み解きながら進めて行きます。
第3章「『経営社員』の育つ会社」
章立て
1.なぜ経営社員を育てられないのか?(完了)
2.経営者の通信簿(完了)
3.B/S経営とは?(完了)
4.経営理念 x B/S経営(本日)
5.経営理念の浸透
6.小さい会社こそ「経営社員」は育つ
「経営理念 x B/S経営」
章立て
1.「理念」x「B/Sビジョン」 = 志事(しごと)
2.理念的インセンティブ
1.「理念」x「B/Sビジョン」 = 志事(しごと)
(1)どんな会社なら「経営社員」が育つのか?ここで「要」となるのが経営理念。
(2)経営理念に対する解釈は、その企業の存在価値であり、社会に対して果たすべき義務であると考えている。
(3)理念という義務を社会に対して果たすと、どのような会社になるか。それがビジョンである。理念とビジョンは常に一直線上にあるはず。
(4)ビジョンに向かって経営者と全社員がベクトルを合わせて働いた結果がB/Sに表れる。
逆に会社のビジョンを描くということは、言葉だけなく「こんなB/Sにするぞ!」と将来像を明確にすること。
(5)一方、P/Lは会社の単年度の収支を示すものであり、短期的な目標やノルマになる傾向がある。
もしビジョンが明確でない状況で、経営理念という義務が覆いかぶさったら、「義務 x ノルマ = 地獄」となってしまい、社員が能動的に仕事に取り組むという環境ではなくなる。
(6)仕事は決してらくなものではない。しかし、夢・ビジョンが明確となった仕事は楽しいもの。仕事は、理念 x 夢(B/Sビジョン) = 志を抱いて出来る仕事(志事)、であるべき。
2.理念的インセンティブ
(1)経営社員となるための重要な条件は、能動的に仕事に取り組むこと。
(2)能動的に仕事に取り組むためには、適切な「インセンティブ」が必要。一般的に人のモチベーション(動機)には、①金銭的、②社会的、③自己実現、の3つがある。
(3)上記3つを組み合わせてインセンティブを検討すると5つに分類できる。
①金銭的報酬
②評価
③組織と個人の価値観の共有
④成長の場の提供
⑤職場の仲間との人間関係やリーダーの魅力などの人的要素
(4)上記の②③④を合わせて「理念的インセンティブ」と呼んでいる。
この理念的インセンティブを与えることで、仕事に対する誇りや顧客からの感謝、社会への貢献、自己成長といったものが社員のモチベーションを高め「経営社員」へと成長させる。
(5)個人的な感覚ではあるが、金銭的な条件が整った状態では、理念的インセンティブが7割、金銭的インセンティブ3割がベストのように感じる。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Dec
1,
2021
「リーダーシップ」というものを思う時(2)「私が描くリーダーシップ像」
昨日からの新しいシリーズ、
『「リーダーシップ」というものを思う時』
というテーマで綴っています。
これまでの人生を振り返って「リーダーシップ」というものを意識したことは、正直言って、余り無かったように思います。しかし、
「ここで自分が今、旗振りをしたほうが良いかな?」
「自分から積極的に、意思表明をしないと話が前に進まない!」
と感じることは多くあったように思います。
下世話な話では、チーム活動終了後の帰り道。今ここで
「せっかくだから、これから飲みに行こうよ!」
という声掛けもあります。
結成後に初めて会うプロジェクト・メンバーを飲み会に誘うことが、リーダーシップとどう関係があるのか?というご指摘もあるかと思います。
しかし私の中では、この一言も立派なリーダーシップだ、と感じています。
実はこういう私の言葉がけで、その後メンバーの結びつきが強くなって、プロジェクトや協業がスムーズになった経験が多いからです。
私の中ではリーダーシップを、こんなイメージで描いています。
- チームやグループの方向性を示すこと
- チームやグループのメンバーの行動を促すこと
- 長期的・重要性の観点で意思決定をすること
- 何かが行き詰まっている時、ブロックを外してとにかくやってみようと促すこと
- メンバー間のコンフリクトを解消し、協業する環境を作ること
皆さんはリーダーシップについて、どんなイメージを持っていますでしょうか?
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Nov
30,
2021
「リーダーシップ」というものを思う時(1)
今日は日頃、思うところを少しずつ呟いて行こうとペン、ではなくてブログを開けてみました。テーマは、
『「リーダーシップ」というものを思う時』
私はふとした時に、
「リーダーシップ」って何だ?
と思うことがあります。
経営者とコーチング・セッションをしている時。属している団体やグループで、企画がなかなか前進しない時。
家族旅行を計画している時、家族もメンバー間で日程や行先がなかなか決まらない時。経営コンサルティングを提供しているお客様へ提案を検討している時、などなど。
リーダーシップに関しては書籍はセミナーなど、様々なところで議論され、解釈され、実践されています。
学術(アカデミック)的な観点はもちろん、たたき上げの経営者による「実践編」のようなものもあります。
私の30年以上の長きに渡る会社勤務、プロコーチとして様々なクライアントとの出会い。自分の起業家として経験。そして一方、個人的には三人兄弟に長男として、また3人と子供の父として、様々な場面において
「リーダーシップ」って何だろう?
と思うのです。
そんなモヤモヤや、はっとするような出来事を少しずつ呟いて行こうというのが、今回のシリーズです。
特段、結論めいたことは書かないし、書けないと思いますが、皆様自身が「リーダーシップ」を考えるきっかけになれば嬉しいです。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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