会社数字を活かす:経理部門から見える会社・社会とは?(Day6)「仕事を通じて見えるもの」

たかがお金、されどお金!
お金はヒトの本性をあぶりだす?
こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしおです。

今日も昨日に引き続き、私の前職である「財務経理職」という仕事を振り返りながら、異なる視点や考え方をお伝えして行きます。

全体は、下記のような流れで書き綴っています。

(仮)全体の流れ・章立て
第一部:財務・経理部門の役割
第二部:財務経理パーソンの「ありたい姿」
第三部:経理財務部門とどう付き合うか?(活用方法)

そして今日は昨日の続き、

第一部:財務・経理部門の役割

章立て
1.財務諸表:経理部門の成果物(完了)
2.財務・経理部門は何をしているのか?(完了)
3.財務経理パーソンの視点(本日)


「財務経理パーソンの視点」

今日の章立て
1.大切にしている価値観(完了)
2.仕事を通じて何が見えるか?(本日)
3.財務経理パーソンの落とし穴


「仕事を通じて何が見えるか?」

今日の章立て
1.社内のヒト・モノ・カネなどの「リソースの流れ」が見える
2.会社利益の源泉が見える
3.お金の扱い方で「人となり」が見える


1.社内のヒト・モノ・カネなどの「リソースの流れ」が見える

(1)企業や組織が有する資源(リソース)の切り口として、しばしば「ヒト・モノ・カネ」が挙げれらる。最近はこれらに加えて「情報」もあるかも知れない。

(2)経理取引を帳簿に記帳する過程や、その成果物である財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)を作る・見ることで、これらの流れや活用され方が見える。

(3)分かりやすい例を挙げるとすれば、工場部門でのモノとお金の流れ。

①工場では資材を調達してきて、②工場で製品を作り、③お客様へ出荷して、④その代金を回収する、という一連のプロセス(Value Chainと表現される)がある。

それぞれの工程において、何に、どれくらいの「資金」と「人員」を投じているのか?これを一覧することが出来る。そしてその全体像から様々なことが見えてくる。


2.会社利益の源泉が見える

(1)会社・企業の目的・存在理由の一つは「利益」を上げること。正確に表現すると、お客様に価値を提供することで、その対価を得ることが出来て、それが利益の源泉になっている。

(2)上記、工場部門の実例を使って、利益というものを捉えてみると分かりやすい。

製品を生産するValue Chainを簡略化して、①工場では資材を調達してきて、②工場で製品を作り、③お客様へ出荷して、④その代金を回収する」とした。

このプロセスには様々なコストがかかっている。

①調達した材料自体の購入代金はもちろん、調達部の人件費もかかっている。

そして②実際、製品を製造する工場内では、本当に様々なコストが発生している。機械設備のコスト(減価償却費という形で計上)、機械を動かす人件費、電気代・水道代なので光熱費は分かりやすい例だろう。

③完成した製品をお客様へ出荷・届ける作業にも色々なプロセス・人手が介在していて、それらはもちろんコストである。

④そして最後に届けられた製品が正常に稼働・機能すればお客様は喜んで代金を払ってくれる。しかし、製品の不備があれば、代金の回収に時間を要したり、時と場合によっては返品されて、不良製品を改修しなければならなくなってしまうかも知れない。ここにも多くのコストがかかる。

(3)このように様々に要したコストを「金額」という切り口で合計し、売値との差額が利益となる。さて、この時もし利益がマイナスだったら、つまり赤字だったら、皆さんはどう考えるか? 何をどうしたら良いのか?、と想いを巡らすだろうか。

(4)この疑問に答える情報・データを経理パーソンは握っている。どんなプロセスにどれほどのお金と人が関係しているのか?これが一目瞭然。従って、何をどうすれば赤字から黒字へ転ずることが出来るか、が手に取るようにわかる部署と言える。


3.お金の扱い方で「人となり」が見える

(1)もう一点、30年以上に渡り経理部門で仕事をしていて感じた興味深いことがある。それは「お金を扱う人々の所業」である。分かりやすく表現すると、お金を扱うとその人の別の一面や本性が見えたりする。

(2)会社では「予算制度」が導入されていることが多く、部や課レベルで自分たちである程度使途を自由に設定できる「予算」というものが設定されている。

もちろん、会社がその部課に当てがったお金ではあるが、その部署の役割を果たすために目的を自分たちで決めて良いお金である。

(3)そういうお金に対する態度に「人となり」が表れるのだ。部下と食事や飲み会に出かけた際には割り勘にするにも拘らず、会社の接待費は一桁違っても予算満額を使おうとする部長さん。

(4)一方、会社のお金は神聖化して、必要経費にも拘わらず一銭も手を付けず、やるべき役割を果たすことに消極的な課長さん。

(5)これらは極端な例ではあるが、お金という「魔物」を前にするとヒトは、元々持っている性格をあからさまにさせる力があるのだろうか?経理パーソンは、このような人間臭い場面にも多く遭遇する仕事なのである。


ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお

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