「紅だぁあああー!」
外食チェーン店の牛丼を食べる時、私の脳内では「X」(現:X JAPAN)の名曲中の名曲『紅』が流れ出す。
紅に染まったのは牛丼の方。私を慰める奴、それがこの牛丼だ。
肉とご飯に「紅生姜」が融合することで、気分も最高潮に向かっていく。
今日という1日で、私にとってのクライマックス・シーンと言っても過言ではないぜ。
テイクアウトの紅生姜は小袋に入ったもので、『紅』はイントロだけでフェイド・アウトしていくのだが、牛丼屋のお店で食べる場合は「紅生姜」をセルフで丼ぶりに乗せることができる。自分の好みの分量を投入できてしまうのだ。
何という贅沢。
なぜ、これほど「紅生姜」と「牛丼」の相性が合うのだろう?
紅生姜なしの牛丼を食べた記憶を思い出してみたが、まったく記憶が無い。
牛丼を彩る名脇役、それが「紅生姜」。
シンプルに幸せになれる方法のひとつ、それは大好きなものを食べてお腹いっぱいになることなのかもしれない。
さらに幸福度を高めてくれているのは、頭の中で『紅』を再生させているからなのか?
「幸せ」の定義を考察してみたが、もしかしたら「音楽」は人間にとって無くてはならないものなのかもしれない。
きっとそうだ。そうに違いない。
テレビドラマやスポーツの試合を観ていても、必ず音楽がストーリーに花を添えてくれる。観ている人の気分を盛り上げてくれるのだ。
また直接的でなくても、脳内で音楽をイメージするだけでも、『紅』のように気分を変えてくれるはず。誰もが、頭の中に流れる自分だけのミュージック・プレイヤーを持って、即座に音楽を流すことができれば、「幸せ度」を高めてくれるのではないか?
まずは自分が『紅』以外で、どんな場面で脳内音楽を再生しているか。
あらためて、ここで振り返ってみたい。
まずは、自分のタイプの女性と話をしている時。
その際に流れる音楽は、久保田利伸さんの『LA・LA・LA LOVE SONG』。
言わずと知れたTVドラマ「ロングバケーション」の主題歌である。
独身であれば、いつ恋が始まってもおかしくはないのだ。一歩間違えると、怪しい男になってしまうが、ときどき俯瞰して自分の姿を客観的に見つめることができれば、問題なしだ。久保田氏の音楽のおかげで、あなたも今日から木村拓哉さん演じる瀬名になれる!? 注意事項は、鏡を遠ざけておくことか。
車の運転をする時は、F1のテーマの「T-SQUARE」のインストナンバー『TRUTH』で決まりだろう!?
アクセル全開で夜の高速をぶっ飛ばせ?・・・さすがにこの選曲は止めておこう。運転は、安全運転で無事故・無違反といきたいものだ。せめて「マリオカート」などのゲームでのバック・ミュージックならOKか!
次は「マラソン大会」に出走した時。
ゴールまで残り5kmになったら脳内で流す曲は、もうお分かりだろう。
「ZARD」の『負けないで』一択である。
最近は、コロナ禍であの感動は味わえていないが、沿道で応援してくれる方々のおかげで、気分は24時間テレビのランナーになった気分を味わえる。
間寛平さんになったつもりで、笑顔で、全力で手を振ろう。
さあ、歯を食いしばれ! 日本武道館はもう目の前だ!
自分がプレゼンテーションを行う時はどうだろう。
ここでは「大事マンブラザーズ」の名曲『それが大事』が心を支えてくれる。
「相手に伝えて、行動してもらう」という本当の目的に気づかせてくれるはず。
緊張は自分にベクトルが向いているからだ。気を相手に向けてこそ、一流のプレゼンターになれる。何が大事かを気づかせてくれる極上の一曲だ!
最後は、意外な使い方を紹介しよう。
上司などから説教を受けているときだ。こんなときにシリアスな暗い楽曲を流すのは「もってのほか」である。怒られている事実は変わらないし、改善策は後でじっくり考えるとして、その瞬間をネガティブに引っ張られないような明るい曲を流してしまおう。例えば「笑点」のテーマソングはどうだろうか?
メジャーコードで進行していく曲のおかげで、気持ちが沈むことは無くなってくる。笑点の曲が終わった時、笑顔がこぼれてしまうかもしれない(また怒られてしまうリスクはあるが……)。
音楽があることで、人生が色鮮やかになっていく。
そう、牛丼の上に飾られた、あの紅色の生姜のように。
あなたの人生の主人公は、あなた自身なのだ。
生きていれば、最高にワクワクした1日もあれば、踏んだり蹴ったりの冴えない1日もあるだろう。
自分の人生のワンシーンごとに、たくさんの音楽を奏でよう!
自分が選曲したあなただけの音楽を、必要な場面ごとに再生しよう。
日常が、ドラマティックなものになっていくこと間違いなしだ。
自分の機嫌を自分で取っていく必要があるのだ。そのために「音楽」の力を借りるのは、最良の選択肢になる。自分自身を「いい状態」にしていくことだけを考えていけば、明るい未来になるに決まっている!
さあ、あなたは、どんな場面で、どんな音楽を流しますか?
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