ホトケノザは秋に芽吹き、ロゼットで冬を越す。 ロゼットとは、根から直接葉を出して広げ太陽光により暖められた熱を取り入れる仕組み。 日本語では根生葉と呼ぶ。ちなみにロゼットの語源はバラの花を上から見た形のこと。 以上、解説書にあった。。。。。 群生して咲き誇る姿は、談笑してるやに見える。 春の野原は、愉しい。忙殺される日々の生活から開放された一瞬だった。 4月16・17日誌「海軍道路沿い広場 4/5」
ニリンソウ(二輪草) キンポウゲ科(Ranunculaceae) 学名; Anemone flaccida Fr. Schm. 一つの茎に2つの花がつくことからきた名前。最初に一つ咲き後から2つめが咲く。 まれに一個しか咲かないものもあるが、これを一輪草とは言わない。 イチリンソウは別種、 サンリンソウも別種。 花も葉も、おひたしなどにして食べると、くせのない味で山菜としても有名。 だが、葉はトリカブトに酷似してるので要注意。 高さは2-5cmで径約2cm位の花。葉は3カ所深く全裂してから更に2カ所切れ込む。 中には薄い赤色や八重咲きもある。 自然分布;北海道・本州・四国・九州、樺太・中国(北部)・アムール ニリンソウの群落を見ていると、もののけ姫に登場するコダマが実在する錯覚に陥る^^)。 4月15日誌「泉の森」
アカカタバミ(赤傍食) カタバミ科(Oxalidaceae) 【ウスアカカタバミとして分類されることもある】 学名:Oxalis corniculata f. rubrifolia カタバミより葉が赤いのでアカカタバミ(赤傍食)。 カタバミの葉は夜閉じ、半分食べられたような形に見えるので「傍食」と名付けられた。 茎は分枝しながら地面をはって斜上し、長さ10cm~30cm位になる。 花柄の先に径8mmほどの黄色い5弁花をつける。 長い柄の先に倒心形の葉が3個つき、昼間は開き夜は閉じ花も睡眠活動をする。 果実は円柱形のさく果で熟すと種子を20cm~50cmほど弾き飛ば。 種子は液体入りの袋に包まれ弾き飛ぶと動物などに付着する。 ** 葉で真鍮を磨くと綺麗になる。また葉や茎は食用。 茎や葉には「蓚酸(しゅうさん・無色無臭)が含まれているので噛むと酸っぱい。 画像のカタバミ、葉が隠れているがやや赤味を帯びていたのでアカカタバミとした。 「酢漿草」「片喰」「片食」(かたばみ)等々の書き方が在る。 4月14日誌「泉の森」
ウラシマソウ(浦島草) サトイモ科(Araceae) 学名:Arisaema urashima H. Hara (日本固有種) 花穂の先が糸のように細長く伸び垂れ下がっている。 これを浦島太郎の釣り糸に見立てた名前。 花序先の付属体だ。なぜこのような姿を形成するか!?! 高さ30~60cmで球茎には子球が放射状に5列に並ぶ。 葉は一枚で偽茎部が短く、小葉は11~17枚。 本州西部から九州、朝鮮半島南岸の島には母種の南国ウラシマソウが見える。 自然分布;北海道(南部)・本州・四国(北部)の林下や林縁。 マムシグサと同じサトイモ科テンナンショウ属。 肉穂花序を包む仏炎苞(ぶつえんほう)はよく似ているが、 肉穂花序に長い紐状の付属物がある(浦島草)ので識別できる。 昨年の4月,丹沢の林道で馬鹿でかいマムシグサを見かけた。 4月13日誌「泉の森」
オオマツユキソウ(大待雪草) ヒガンバナ科(Amaryllidaceae) 別名: スノーフレーク、スズランスイセン(鈴蘭水仙) 学名:Leucojum aestivum L. 花びらの先端に緑色の斑点がある。 別名でスズランスイセンと呼ばれるように「花がスズラン」「葉がスイセン」 の形をしている。 ヨーロッパ南部に自生。仲間にマツユキソウや秋に花を咲かせるアキザキスノーフレークがある。 植物体に含まれるガランタミンには、 アルツハイマー病など脳の老化を食い止める薬効が認められ、医学的に注目されている。 垂れ下がった姿、烏野豌豆とのコラボ、野の饗宴!!愉しい。 4月8日「泉の森」民家園内(4月12日誌)
ハナダイコン(花大根) アブラナ科( Brassicaceae) 学名:Orychophragmus violaceus 別名: ショカッサイ(諸葛采)、オオアラセイトウ(大紫羅欄花)、 ダイコンバナ、ムラサキハナナ(紫花菜) 江戸時代に中国から持ち込まれ、生命力が強いため野生化し日本中に帰化。 花の形が ダイコンの花に似ていることからついた花名 湿り気のある林や空き地、道ばたなどに生え、高さは60~120センチになる。 葉は長楕円形で、鋭い鋸歯があり、互生。 花茎のうえに散房状の総状花序をだし、芳香のある白色、ピンク色、紫色の花を咲かせる。 根生葉と茎の下部の葉は大根のように羽状に深裂、上部の葉は長楕円形、 縁に不揃いの鋸歯があり、基部は耳状になって茎を抱いて互生する。 枝の頂部に、直径3cmほどの紫色の4弁花を総状につける。果実は長さ10cmに達する長角果。 4月8日「泉の森」(4月11日誌)
カラスノエンドウ(烏野豌豆) マメ科(Fabaceae) 別名;矢筈豌豆(やはずえんどう) 学名:Vicia angustifolia 花びら:マメ形 エンドウの花と種に似ていることから付いた名前。 さらに小さい種類は スズメノエンドウ 、その中間は カスマグサがある。 古いい時代に日本に渡来した「史前帰化植物」 わが国の本州から四国・九州、それにユーラシアの温帯地域に広く分布。 道ばたや野原などの日当たりの良いところに生え、高さは50~90センチ。 葉は羽状複葉で狭倒卵形の小葉が3~7対つき先端には普通3分岐した巻きひげがある。 3月から6月ごろ、葉腋から花柄を伸ばし、赤紫色の蝶形花を咲かせる。 果実は豆果で4~5センチ。 4月8日「泉の森」(4月10日誌) </font color="lightgreen">
シュンラン(春蘭)ラン科(Orchidaceae)日本固有種 別名;ホクロ, ジジババ, オジーオバー 学 名; Cymbidium goeringii (Rchb. f.) Rchb. f. 自然分布;北海道・本州・四国・九州・琉球/朝鮮半島・中国・台湾。 地下に太い根が何本ものび、菌根と呼ばれる。なかに菌糸(細い糸のようなもの)がある。 これで栄養のやりとりをして成長する。葉は濃い緑色で固く、ふちに小さな鋸歯がある。 花は薄緑色で、真ん中にある唇弁は白く紫色の斑点がたくさんある(このことで別名ホクロという)。 またの名をジジババ、オジーオバーとも云われる。 花を横から見ると、真ん中から雄しべと雌しべがひとつになったずい柱がつき出ている。 ずい柱のすぐ下に唇弁があり、ずい柱はおじいさん、唇弁はおばあさん!! で、2人が抱き合っている姿に見える。おじいさんの頭に髪はなく、背中が曲がっているように見える。 **研究者ノート(筑波大・遊川知久)** 里山の春を告げるシュンラン。セミのような、ちょっと変わったライフスタイルをご存じでしょうか。 種子は発芽しても、葉を出しません。地下に潜ったまま、イモムシのような節のある茎を伸ばし続けます。 光のない地下で育つのは、生育に必要な栄養を、茎に入り込んだ菌からもらっているからです。 そして数年後、満を持して初めての葉を地上に広げるのです。 日本全国、そして朝鮮半島、中国、台湾の、明るい落葉広葉樹林やアカマツ林に見られます。 * * * 観賞用として庭植え、鉢植えで利用される。 つぼみは生食やてんぷら、酢の物などに用いられている。 また古くから、おめでたいときの蘭茶(蘭花の塩漬けを入れた)として用いられている。 春蘭と似た花にズベンラン(豆弁蘭)がある。 ラン科 学名:Cymbidium goeringii シュンランより小さな花で肉厚。中国雲南省の高原が原産。中国では「翠緑」とも呼ばれている。 里山で春蘭を見つけた時、ひょっとしてズベンランかと思ったが!?!未だ野ではみたことがない。 4月8日「泉の森」(4月9日誌)
イカリソウ(碇草・錨草) メギ科(Berberidaceae ) 学名:Epimedium grandiflorum Morr. var. thunbergianum (Miq.) Nakai 高さ20-40cmの夏緑性の多年草。葉は、広卵形で薄い紙質の小葉を出す。 成長した葉の表面は無毛。裏面には微毛があり多くは粉白色を帯びる。 花は直径4~5cm、葉出より早く咲くことがある。 花びらの基部から距と呼ばれる細い管が四方にのび、先の少し膨らんだ部分に蜜を持つ。 明るい雑木林や土手の草むらにかたまって生えている。 花色は白・クリーム・淡紅色・淡紫色で船の碇・錨に似ていることで名がついた由。 特徴的な花が咲いた後、夏や秋には三つまたに枝分かれする葉が見られる。 自然分布;北海道(西南部)・本州。 日本固有種。 薬草として利用されている。強壮、強精、血圧低下、健忘症防止等々などと多用される。 ユンケルに使われているとか、酒として飲まれることもある由。 放杖草・棄杖草とも呼ばれ、これを飲めば元気になり老人にも杖はいらないという意味だ。 画像の花は、かなり赤が濃い様に思う。珍しい色合いだ。 4月3日「泉の森」(4月8日誌)
クサボケ; 別名(コボケ, シドミ, ノボケ, ジナシ); バラ科(Rosaceae) 学 名 ;Chaenomeles japonica (Thunb. ex Murray) Lindl. ex Spach 落葉小高木。4~5月、朱赤色で直径2.5cm程の花をつける。 花びらは、5枚。 果実は直径5cm程の球形で黄色に熟す。 自然分布;本州(関東以西)・四国・九州 ボケやカンボケは品種改良された園芸種が多いが、、。 この草木瓜は、日本固有種。日当たりのいい野山に育つ。 実は渋くて食べれないが薬用にされる。又、果実で果実酒を作る。 実がウリに似てるので「木瓜」をモケと呼び、これが変化してボケになったと云われる。 今年、数度の大雪で若い枝がより地面に近づき這っているように見えた。 3月30日・4月2日「泉の森」(4月7日誌)