タカネヤハズハハコ(高嶺矢筈母子) キク科(Asteraceae) 学名:Anaphalis lacteal f alpicola 別名:タカネウスユキソウ(高嶺薄雪草) 北海道と本州の早池峰山、北・南アルプスに見れる。 高山帯の礫地や乾いた草地に生え、高さ4~30cm位。 全体に白い綿毛があり葉は白っぽく見える。8月頃、開花。 総苞片は乾いた膜質で白色または紅紫色。 8月25日誌「北アルプス・五色ヶ原」
ハクサンチドリ(白山千鳥) ラン科(Orchidaceae) 学名:Dactylorhiza aristata 花の形が千鳥の飛翔する姿に似ている、「白山」と言い様は、高山植物を示している。 本州、中部地方以北・北海道、山地帯から高山帯の湿原に見える。 高さ10~40cm、葉は広線形で互生、6月から8月頃と開花は環境による。 総状花序をだして花を咲かせ、花色は変化に富む。紅紫色から白色まで見える。 8月24日誌「北アルプス・弓折乗越~双六小屋」
ミヤマリンドウ(深山竜胆) リンドウ科(Gentianaceae) 学名:Gentiana nipponica 日本固有種。亜高山帯から高山帯の湿地に見え、高さ10cm位。 花弁5枚、茎先に1輪から5輪くらいの青紫色をした筒状鐘形の花をつける。 タテヤマリンドウも同じく背丈は低い。陽が差してる時だけ開花、朝夕や雨時は閉花してしまう。 花の色は濃い青紫で、タテヤマリンドウの薄い青と比べ鮮やか。 ミヤマリンドウと形も色も良く似るタテヤマリンドウの花は、内部に斑点が有るが、 ミヤマリンドウには斑点が無い事で識別出きる。 希少自生種故に園芸店にあるのは、不可思議。販売してほしくない。 8月23日誌「北アルプス・弓折乗越~双六小屋」
オニシモツケ(鬼下野) バラ科(Rosaceae) 学名:Filipendula kamtschatica 茎先に散房花序(柄のある花が沢山つき、下部の花ほど柄が長く花序の上部がほぼ平らになる)を出し、 白い小さな花を沢山つける。花色は日本海側には稀にピンクを帯びるものもある。 花弁は5枚、萼片も5枚。 たくさんある雄しべが花弁よりも長い。 和名の由来は、シモツケソウに似ていて大きいことから。 種小名“kamtschatica” は「カムチャツカの」という意味。 本州(中部地方)以北から北海道、千島、サハリン、カムチッカ半島に分布。 山地帯・高山帯の日当たりのよい湿った草地や渓流沿いに生え、高さは1~2メートル。 葉はふつう掌状に5裂して、縁には重鋸歯がある。名前は、大きな「しもつけそう」の意。 8月22日誌「北アルプス・栂池」
ヨツバシオガマ(四葉塩竃) ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae) 学名:Pedicularis chamissonis var. japonica 日本固有種、本州の中部地方以北から東北地方南部に見られる。 亜高山帯から高山帯の砂礫地や岩場に生え、高さ10~30cm位。 葉は羽状に深裂し輪生。8月ごろ、淡紅紫色の花を咲かせる。 8月21日誌「北アルプス弓折乗越~双六小屋」
ヤマハハコ(山母子) キク科(Asteraceae) 学名: Anaphalis margaritacea var. angustior 日本・本州、中部地方以北から北海道に見える。 山地から亜高山の日当たりがよくやや乾燥気味の礫地に見える。 花名は「ははこぐさ」に似ていることに由来する。茎は直立し30~60cm。 線形の葉は互生、葉の裏には白色の綿毛が密生している。 7月から9月ごろ開花。白い花弁のように見えるは総苞片が変化したも。 ほんとうの花は中心の淡黄色の管状花。 秋になると自然のドライフラワー姿になり、群生した高地草原に圧巻的定風情を魅せる。 8月20日誌「中央アルプス・木曽御嶽山」
トモエシオガマ(巴塩竈) ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae) 学名:Pedicularis resupinata var. caespitosa 日本固有種で、本州の中部地方以北に見える。半寄生植物で「シオガマギク」の変種。 亜高山帯から高山帯の草原に見え、高さ20~50cm。 8月から9月に掛けて茎の上部に紅紫色の花を咲かせる。花冠が捻れ上から見ると巴状に見える。 8月19日誌「北アルプス・三俣蓮華岳」
モミジカラマツ(紅葉唐松) キンポウゲ科(Ranunculaceae) 学名:Trautvetteria caroliniensis var. japonica 本州、中部地方以北から北海道・千島列島に見える。 亜高山帯や高山帯の湿原や雪田の縁等に生え、高さ40~60cm. 葉は円形または半円形、7~9中裂し、根生する。 8月頃、茎先や葉腋から花序をだして白い花を咲かせる。 花に花弁はなく白い雄しべが目立つ。花後は、金平糖のような果実をつける。 花が、カラマツの葉に似、葉がモミジに似ているので「紅葉唐松」と名付いた! 8月18日誌「北アルプス・雲ノ平-高天原ー鏡平」
タカネグンナイフウロ(高嶺郡内風露) フウロソウ科(Geraniaceae) 学名: Geranium eriostemon var. reinii f. onoei わが国の固有種で、本州の近畿地方北部から東北地方南部、それに北海道西部に見える。 高山帯の開けた草地に生え高さは30~50cm位。 葉は掌状に5~7深裂し裂片はさらに3出状に切れ込み、茎や葉柄に粗い毛と腺毛が生える。 高所では8月に入って茎先に集散状の花序に濃い紫紅色の花を咲かせる。 8月17日誌「北アルプス・雲ノ平-高天原ー鏡平」
キヌガサソウ(衣笠草) ユリ科(Liliaceae) 学名:Paris japonica 日本の固有種。中部地方の日本海側から関東地方北部、東北地方に見られる。 亜高山帯から高山帯の湿った草地・明るい林床に生え、高さ30~80cm。 残雪が消える頃、若芽が勢い良く伸びだし卵形の葉が茎の先に8~10枚が輪生する。 葉の中心から花柄を伸ばし真っ白な花を咲かせる。 花弁は7~9枚あり、白から徐々に赤みを帯び、最後には緑色に変化する。 10~20cmと大きな花で、車状にとりかこむ葉となると50~60cmと巨大。 キヌガサ(衣笠)とは、天皇や公卿が用いた絹で作った傘の事。大きな葉がこれに似るに由来する。 花片に見えるのは萼。高所の短い夏に合わせるように、この花も花期は短い。 8月16日誌「北アルプス・雲ノ平-高天原ー鏡平」