テレビ会社のプロデューサーであった父親を、自殺に追い込んだ同僚の<仁科>に復讐するために、主人公の<唯>はテレビ製作会社のプロデューサーとしてベストセラー小説のドラマ化を企画し、<仁科>を蹴落とすことに執念を燃やします。
小説の原作者を手なずけ、<仁科>のドラマの主演者を横取り、視聴率確保のため偽のスクープを捏造しながら、ひたすら<仁科>に対抗してゆきます。
読み手側として、卑劣な行為の<唯>なのですが、テレビ業界やプロダクションの裏側をあからさまに描いていますので、妙に「頑張れよ」と応援したくなるキャラクターでもあります。
最高視聴率を稼ぎながら、<仁科>が持ち出したスキャンダルな写真で、<唯>の企画したドラマは放映中止になるのですが、復讐という私情の為に諦めた恋人との再起を思わす場面で、小説は終わります。
テレビ番組は、内容自体よりも「視聴率」や「スポンサー」、「タレント」優先主義に対する、ささやかなボディーブローの一冊だとして読み終えました。
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Posted at 2012-08-21 05:33
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Posted at 2012-08-21 14:39
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Posted at 2012-08-21 10:59
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Posted at 2012-08-22 00:20
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