今年の読書(125)『襖貼りの縊り鬼』野火迅(ポプラ文庫)
Nov
20
が、<勝蔵>はみずから自身番に名乗り出てきます。
妙にすがすがしい顔色の<勝蔵>を見て、何か裏がありそうだと感じた<夢之助>は、解決かと思えた事件に対して、みずから再調査に乗り出してゆきます。
副題に<浮世の同心>とあるように、取り調べを行う役所的な鯖きではなく、庶民の目線で物事を判断しようとする心意気が、詠み手側によく伝わってきました。
<勝蔵>の子供の頃の忌まわしい事件を背景に、江戸言葉を随所に使い分け、庶民の生活がきれいに描かれています。
今後シリーズ化になりそうな主人公<夢之助>ですので、次作を楽しみに待ちたいと思います。
Posted at 2012-11-20 23:46
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Posted at 2012-11-22 00:27
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