副題に「みちのく麺食い記者」とありますように、福島・山形・青森・秋田・岩手に続き、最終の6作品目で宮城県が舞台です。
前作までは読んでいませんが、新聞記者<宮沢賢一郎>が東京から遊軍記者として派遣された仙台総局を中心に活躍するミステリーシリズだと想像できます。
所属しています大和新聞社の経理局長が、怪しげな投資ファンドで会社のお金を運用して70億円もの損失を出し、仙台に逃避しているという情報を得た<宮沢>は調査に乗りだしますが、経理局長は殺され、ファンドと関わりのある人物の第二の殺人事件が起こります。
冒頭はアメリカの<9・11事件>から始まるのですが、話しの筋とどこで結びつくのかと訝りながら読み進めましたが、計算された筋立てと思わぬ犯人の存在、持ちつ持たれつの警察関係者との絡みなど、一気に読み進める内容でした。
新聞記者を主人公にした堂場瞬一の 『虚報』 も秀逸でしたが、時間に追われる新聞業界の舞台は緊迫感に追われ、楽しめる世界です。
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