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- 今年の読書(24)『不連続の世界』恩田陸(幻冬舎文庫)
主人公の<塚崎多聞>は 『月の裏側』 (200年3月刊行)以来の再登場で、5話の短篇からなる構成が組まれています。
小説をあまり分類するのは好みませんが、「ミステリー」の範疇なのですが、なんとも不思議な世界が広がる物語が展開しています。
<トラベル・ミステリー>との言葉が出てきますが、特定された地名や建物名称は出てきませんが、「ああ~、あれだな」と分かります。物語の重要な位置を占めるものでもないだけに、あえて伏せる必要性が感じられませんでした。
タイトル名の作品はなく、5話の共通性として著者の「不連続」に込められた意識が感じ取れます。
「不連続」という言葉に含まれている、当たり前に見ている視点や目線の断点や裏側を、意識させてくれる一冊です。
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