没後20年が過ぎ、熊切和嘉監督映画『海炭市叙景』で見直された作家<佐藤泰志>の唯一の長編小説です。
1990年10月、自ら41歳の人生に幕を下ろした著者の作品は絶版になっていましたが、2007年に個人出版社クレインが作品の刊行を行い、映画化が後押しをして、文庫本で出版されています。
芥川賞候補が三回、文學会新人賞・新潮新人賞・三島由紀夫賞の候補に名を挙げながらも、受賞は逃しています。
著者の出身地北海道らしい港町を舞台に、親と子、男と男、男と女の出会いを通して、家族とは人間の愛情とは何かを問いかけ、非常に読みやすい文体で綴られています。
厳しい極寒の中で生き抜く人間の夢と希望を、現実的な目線でまとめあげおり、20年を隔てた作品とは感じませんでした。
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Posted at 2013-07-22 13:18
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Posted at 2013-07-23 00:55
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