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- 『おとぎ菓子』~料理人季蔵捕物控~和田はつ子(ハルキ文庫)
前作 『時そば』 に続く<料理人季蔵捕物帳>シリーズの第7巻目が本書です。
一膳飯屋・塩梅屋の<季蔵>を主人公に4編の作品が収められており、江戸時代の料理書としても楽しめながら各編を通じて江戸市中の事件がつながり、市井の悪行に対して<季蔵>の活躍が楽しめます。
<季蔵>は塩梅屋の主というだけでなく、北町奉行<烏谷椋十郎>の配下として、奉行所役人が係ることのできない武家に侵入したり、ご法度で裁くことのできない悪人を成敗する裏の顔を持っています。
本書では、大店のお店が次々と閉店してゆくことに疑問を感じた<季蔵>がさぐりを入れてゆくうちに、利権がらみの悪巧みを企む3人が浮かび上がります。
<季蔵>は元々は<堀田季之助>という武士でしたが、本書では跡目をついだ弟との再会場面もあり、心の葛藤が垣間見れる内容でした。
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