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『はなたちばな亭恋空事』澤見彰(角川文庫)

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『はなたちばな亭恋空事』澤見彰...
時代は文政(1818~1830)年間、神田蝋燭町界隈にある「橘屋」の離れを無償で借り受けて、美人で地味で、ちょっと変わり者の17歳の<お久>は近所の子供たちを集めて手習い小屋「たちばな堂」を営んでいますが、厳しい指導で「鬼師匠」と呼ばれています。

大師匠の父<杢兵衛>は床に臥せっており、母<お咲>は、家を出て行っておりません。

「橘屋」の手代<金一>は<お久>と幼馴染で同い年、ある日彼は両国橋で、狸が化けた白色で目の周りに黒い模様が入る子犬を見つけ、<お久>のもとに届け<クマ>と名付けられます。

そんな「たちばな堂」の<お久>や<金一>を中心として起こる奇怪な事件を、落語調の軽快な語り口で楽しめる一冊でした。
続巻が続くようで、母<お咲>の謎や狸である<クマ>の真相、<お久>と<金一>のその後が気になるシリーズになりそうです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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