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- 今年の読書(77)『インタビュー・イン・セル殺人鬼フジコの真実』真梨幸子
本書は、前作の 『殺人鬼フジコの衝動』 を引き継ぐ内容で構成されていますので、刊行順に読まないとこのシリーズの面白さは半減してしまいます。
月刊グローブの編集室に、男女7人をリンチの果てに殺した罪で起訴された<下田健太>の母親<茂子>が独占インタビューに応じるという代理人と称する人物から連絡が入ります。
<下田健太>は裁判で無罪を言い渡され、内縁の妻<藤原留美子>は無期懲役の判決を受け拘置所内で自殺を遂げてしまいます。
検察側も2週間のあいだに控訴をしなければ<下田健太>の無罪が確定してしまうなか、月刊グローブ編集部の<井崎智彦>・<村木里佳子>、そして作家の<吉永サツキ>の3人で<茂子>の自宅に出向くのですが、なかなかインタビューに応じない<茂子>でした。
殺人罪ですでに死刑になっている<藤子>を中心とした複雑な血縁関係が絡み合い、前作の出来事を下敷きとしてマスコミの取材の裏側を垣間見せながら、驚きの結末に読者を引きずり込む一冊でした。
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