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- 今年の読書(162)『家族トランプ』明野照葉(実業之日本社文庫)
主人公<風見窓子>は33歳、出世欲もなく後輩の寿退社をうらやむことなく一人娘として実家で暮らしていますが、同居する両親から「干支三回り宣言」をされ、2年以内に(私たちの目にかなった男と)結婚をするようにとの宣告を受けてしまいます。
SNSの世界で知り合った<桂二>と食事に出向いた際、会社の営業統括本部副部長をしている47歳の独身<有磯潮美>と若い男性が食事をしている場面に遭遇、「鬼女」や「荒磯」と呼ばれているやり手が楽しそうな顔を見せているのに驚かされます。
後日その<潮美>からなぜか声を掛けられ、彼女の実家がある下町三ノ輪にある大衆食堂『磯家』に訪れることになり、<潮美>の家族たちとの交流を通して<窓子>の日常生活が突然変化していきます。
晩婚化が進む時代、更年期に悩む47歳の<潮美>と結婚を迫られている33歳<窓子>の交流を通して、家族とは結婚とは何か?を考えさせられる一冊でした。
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