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- 今年の読書(104)『壊れる心』堂場瞬一(講談社文庫)
著者には、殺人事件を追う刑事を主人公に据えるのではなく、<高城賢吾>を主人公とする 、『警視庁失踪課』 シリーズがありますが、本書の副題も、<警視庁犯罪被害者支援課>で、殺人事件を追う刑事が主人公ではありません。
本書の主人公<村野秋生>警部は35歳、デート中に暴走車に突っ込まれ、恋人はくるまいすせいかつ、自らも後遺症をかかえています。
月曜日の朝、通学中の児童の列に暴走車が突っ込み死傷者多数の事件が起こります。
担ある事故かとおもえたのですが、運転手とある被害者との接点が浮上、捜査がすすみますが、思わぬ方向に事件が展開していきます。
自らが被害者である<村野>の献身的な心遣いに頭が下がる思いで読み進めました。組織の部署の中には、どうしても浮いた人物がいるものですが、心遣いの対比がうきぼりになり、いい脇役をつとめていました。
<むらの>と恋人<西原>との関係も気になるシリーズになりそうです。
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