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- 今年の読書(31)『零れた明日』堂場瞬一(中公文庫)
タイトル通り、新米刑事として 『ルーキー』 で登場した<一之瀬拓真>シリーズとして、捜査一課畑の刑事としての成長が描かれ、『奪還の日』 に次ぐ第6作目が本書です。
前作で<深雪>と結婚した<一之瀬>ですが、本書で、妻<深雪>は出産まじかになっています。
<一之瀬>は、移動してきたばかりの係長<大城>と馬が合わないなか、芸能プロダクション勤めの<小田彩>殺人事件の被疑者<高澤>を、事情聴収後に逃亡させるという失態のカバーに駆り出されます。
<高澤>が犯人とする決定的な証拠がないなか、自殺体で発見されますが、のちにアエイバイが確認され、捜査上に芸能プロダクションの社長であり、一世を風靡したバンドのメンバーだった<田原ミノル>との不倫問題が浮かび上がってきます。
音楽業界の裏側を捜査中、<一之瀬>は暴力団関係者に襲われるという闇の部分に首を突っ込んでしまいますが、粘り強い捜査で事件を解決、娘<真奈津>が生まれます
ギターへの思い入れがある著者らしくギターに関する描写が細かく 『夏の雷音』 を思い出していました。
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