< 「ガマアシナガアリ」(画像:九州大学研究チーム) >
洞窟の中だけで生息しているとみられる新種のアリを九州大などの研究チームが沖縄県で発見しています。
餌が乏しい洞窟内でアリが社会を維持するのは難しく、発見は国内初で、世界でも2例目。これまでも世界各地の洞窟で数種のアリ類が発見されていますが、多くはその後、洞窟以外からも採集されています。確実に洞窟性と考えられるのは、2003年にラオスで発見された「ハシリハリアリ」のみという。ニュージーランドの国際的な動物分類専門誌「Zootaxa」電子版に発表されました。
アマチュア研究家の<名嘉猛留>さんが同県中城村の小さな洞窟で採取。九州大総合研究博物館の<丸山宗利>准教授(昆虫学)との共同研究で新種と分かりました。沖縄の方言で洞窟を意味するガマを冠して「ガマアシナガアリ」と命名されています。
体は薄い黄色で、体長は8ミリ程度。目が小さく、脚と触角が長いなど洞窟で暮らす生物の特徴を持ち、周辺の森林では見つけられていません。洞窟内の割れ目に巣があり、コウモリの糞(ふん)を食べているとみられています。
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