2018年9月27日、兵庫県神戸市の「そごう神戸店」と大阪府高槻市の「西武高槻店」が、それぞれ「神戸阪急」「高槻阪急」に改称されると、エイチ・ツー・オー リテイリングが明らかにしています。改称は2019年10月1日から行われます。
「そごう神戸店」と「西武高槻店」は、もともと株式会社そごう・西武の運営でしたが、そごう・西武を傘下に持つセブン&アイホールディングスが、同様に阪急阪神百貨店を展開するエイチ・ツー・オー リテイリングと資本業務提携を始めたのに伴い、同社子会社の「H2Oアセットマネジメント」が運営を担っていました。
「そごう神戸店」は1933年の開業以来、神戸市内の一等地、阪神神戸三宮駅の真上で営業してきました。すでに事実上阪急阪神百貨店の傘下になっている同店ですが、これまでは地域の愛着を考慮して、屋号は変えずにいました。しかし同じ三宮に立地する大丸神戸店との競合などもあり、関西で根強く支持されている阪急への改称でブランド力強化を狙う。長年親しまれた「そごう」の屋号がなくなり、阪神電鉄の神戸三宮駅に神戸阪急が立地するという構図になります。
また、「神戸阪急」は過去に2度存在していました。まずは1936年に現・阪急神戸三宮駅の開業に合わせて同駅ビルで開業した阪急百貨店の支店です。1992年に神戸ハーバーランドに阪急百貨店の新店舗が開業するとそちらが神戸阪急となり、神戸三宮駅の店舗は「三宮阪急」と改称されました。ハーバーランドの店舗が2代目神戸阪急といえます。
初代神戸阪急だった三宮阪急は駅ビルのモダンなスタイルが三宮のランドーマークとして知られた存在でしたが、1995年の阪神・淡路大震災で建物が被災して閉鎖・解体され、またハーバーランドの2代目神戸阪急も業績不振から2012年3月11日に 閉店 となっています。三宮には24年ぶりに「阪急」の屋号を持つデパートができることになります。そごう、阪急ともに神戸で歴史あるデパートだけに、複雑な思いを抱く人が多いもではないでしょうか。
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